総合学習3年 おもてなしの心
中3は「仕事の世界を知る」第一歩として「おもてなしの心」を学びました。
「おもてなし」といえば・・・ディズニーランド!ということで、オリエンタルランド事業戦略室 担当部長 松野明夫さんにお越しいただきました。卒業生の紹介で、この日は休暇を取ってボランティアで来てくださいました。生徒達の大好きな東京ディズニーランド、ディズニーシーの舞台裏には、お客様に対するどんな思いがあるのだろう?と、みんな食い入るような表情で聞いていました。
「ディズニーランドに入ったとき、どんな挨拶をされますか?」という身近な話からはじまり、(「いらっしゃいませ」では相手が答えられないので、「こんにちは」と言うそうです。)
◆ディズニーランド立ち上げの時、みんなの財産である海を埋め立てるからには、すべての世代に喜んでもらえるような夢のある施設にしなければと考えたこと
◆何年もかけて作り上げたディスニーシーの企画が「お客様から見て面白くない」とのトップの決断で白紙に戻ってしまい、完成までに13年がかかったこと
◆東洋の思想や日本人の感性を大切にしていて、曼荼羅や茶室のレイアウトが取り入れられていること
◆訪れたすべての人に喜んで門を出てもらうために、駐車場の最後の係り一人にまで教育を徹底していること
◆一方、マニュアルは当たり前の事しか書いていないとても薄いもので、一人ひとりが「お客様にとって何が大切か」に照らして臨機応変に判断をすること
◆「大切なもの」は効率よりショー(楽しく演じきる)、ショーよりコーテシー(礼儀正しさ)、そして何より優先されるのが安全性という言葉は、心に刺さりました。
その後、各教室に移動し、アメリカのディズニーワールドで働いていた経験がある教員と、現在ディズニーランドで働いている先輩の話を聞き、松野さんのお話の中にあった理念が現場の一人ひとりに浸透していることを感じたようです。
先日もご紹介しましたが、この後の校外授業では、この時のアドバイスをもとに、普段とは全く違う視点でパークのホスピタリティを体験しました。(迷子センターを案内していただいたり。たまたまインタビューしたキャストが本校の卒業生だったというケースもありました)
今まで訪れるたびに感じていた「なぜいるだけでこんなに幸せな気持ちになれるのだろう」の答えがみつかった!という生徒もいました。
大人から子供まで、そして何回行っても私たちを幸せな気持ちにしてくれるこのパークを、お客様を迎える側の立場になって見つめ、おもてなしの心とは何なのか考える貴重な機会になりました。
(写真:生徒から手作りのアレンジメントを差し上げました。包んだセロファンがミッキー頭の形になっていました)