2007/11/29 木曜日

小論文

カテゴリー: 授業・学習・進学 — 漆 @ 10:22:11

564.jpg 昨日は模擬試験がありました。4年、5年は小論文の試験でした。これに先立ち、ゲストをお呼びして社会的に視野を広げる講演や小論文対策の講座などを開催しました。

写真の講演では作文との違い、書く際の注意事項、論文の型、出題の意図など具体的事例に基づいたお話しを細かくしていただきました。
(実は私、国語の先生なんですが、生徒の後ろで聞いていたら一つ知らずにやっていたことがあってドキ!だから新聞社に出した原稿、直ってたんだ・・・恥ずかし~)

4年生の問題を見てみると、出題はわりと身近な題材で、どれも本校での体験をもとに論文的に一般化すれば無理なくユニークなものが書けそうでした。(文章が上手くても一般論だけだと採点者の目をひかないと某大学の先生から聞きました)

皆さんは何で書きましたか?私が4年生だったら使うエピソードは・・・。

◆充実感を感じたこと→部活、委員会、生徒会、有志活動
◆豊かな生活とは→越後田舎体験と都会での日常生活の比較
◆資格をとること→今まで特別講座などゲストでいらした資格保持者女性の方々から伺った話(プロフェショナルシリーズ最終回は正にこれ。後ほど紹介。)
◆フリーター→企業コラボで学んだ仕事の意義
◆異文化交流(おもてなしの違い)→修学旅行、留学生との交流の異文化体験と中2の時の日本文化の学習を絡めて

5年生の問題は、さすがにレベルが高くなり、個人情報、高齢者福祉、臓器移植等、社会問題が中心でした。

中に女性の年齢階級別労働力率のグラフから日本の「M字カーブ現象」(日本では、女性の有業者が出産育児の時期に減ってしまう)を読み取って答える問題がありましたが、これが正に本校が28プロジェクトを推進している理由の一つです。うちの生徒なら答えられるはず!・・・かな?

こうしてみると、究極の小論文対策とは、日頃から社会とつながる様々な体験をし、視野を広げ、自分の意見を持ち、自分が社会にどう貢献していくかという問題意識をもって生活することに他ならないのではないでしょうか。
大学もそういう人材を求めているからこそ、あえて、採点の大変な論文入試を行っているのでしょう。

昨年、公立大学のプレゼン入試というのを受けた生徒がいましたが、その子も「高校時代の体験を通して日本社会に対して持った問題意識と、それに対して自分が将来どう貢献していくか」について発表してみごと高い目標校に合格しました。

28歳に向けて行っている様々な体験が、結果として18歳での大学入試という通過点をスムーズに乗り越えることにもつながっているとあらためて感じました。

(それにしても、自分の高校時代を考えると、生徒がうらやましい・・・)

« 前ページへ次ページへ »