早稲田大学連携授業 (音声学と英語教育)
昨日の日曜は本校が中学受験の模試会場になっていました。本校の6年生もそうですが、受験生のみなさんも保護者のみなさんも今がつらいときでしょう。
ちょうど、土曜の講演会で話してくれた卒業生がこんなことを話してくれました。
「高2の時点で第一希望には全く届かない成績だったけれど、どうしてもその学校に行きたくて頑張って夢が叶った。それをばかにしないで応援してくれたお母さんがえらかった」と言っていました。
去年のブログで受験のことをいろいろと書いていますので、興味のある方は、ご参考まで「受験生」で検索してみてください。
昨年から始まった早稲田大学との高大連携の一環で5年生向けに早稲田の先生方が出張授業を行なってくださいました。
(上のエピソードの卒業生も通っている大学です。講演など様々な機会があるそうで、そんなとき、この大学でよかったと思うとも言っていました。私は11月8日の大隈塾でお話をする予定です)
では、出張授業の一つを担当の権藤からご紹介します。
早稲田大学大学院 教育学研究科教科教育学専攻
英語科教育学専修 博士後期課程
大山 健一先生
この授業では、「音声学と英語教育―英語と日本語の音声比較と効果的な学習法―」というテーマで講義をしていただきました。音声学と聞くと難しそうなイメージがありましたが、具体的な発音例などを交えて教えていただきました。
講義の概要として、音声学には「調音音声学」「音響音声学」「聴覚音声学」という分野があり、例えば2人の人間の意思伝達がうまくいかないときには、主に話し手の問題である調音音声学、環境の問題である音響音声学、聞き手の問題である聴覚音声学が関係してくるということを教えていただきました。
その中でも興味深かったのは、話し手の問題を研究する調音音声学で、例えば日本語の五十音は「あ・い・う・え・お」の順番になっているが発音上は「い・え・あ・お・う」の順番で発音した方が、口の開き具合の関係から効率がよい、ということを実際に発音することで再確認しました。
普段使い慣れている日本語でもこのように意識していない点があるのですが、英語にも独特の音があり、日本語と違って例えば[f],[v],thなど歯を使って発音する音があるという例示をしていただきました。
また、green house(緑色の家)とgreenhouse(温室)のように、音が同じでもアクセントの位置(下線部)によって意味が変わってくるものがあり、英語がきちんと伝わるように発音するためには、言語による発音の違いと特徴を知る必要があるということです。
上記は講義の一例ですが、生徒たちは実際に口を動かしながらこのお話を聞き、これからは英語の発音の特徴をしっかりとらえ、より自信を持って発音して、通じる英語を習得したいと決意を新たにしているようでした。