2010/9/14 火曜日

大学出張授業 心理学

今朝は秋の風が感じられました。このところ、生徒達は7時から校門前で待ち構えて文化祭準備です。

2年生は書写の授業で書いたうちわの作品を文化祭で展示します。(写真は担任ブログより)

3年生が岩塚製菓とコラボで新製品を考案中の「ふわっと」

先日は、各クラスの代表作を試食しました。全7種類と大量でしたが、B組は完食とか。文化祭ではお客様にも試食もしていただきます。(写真は夏休み中も社員の方と打ち合わせしているところ。担任ブログより)

 

出張授業の続きです。担当の三井からご紹介します。

心理学の大学出張授業では、日本女子大学の岩立志津夫先生に「赤ちゃんはどうしてお母さんやお父さんを好きになるの?」というテーマで、お話いただきました。

他人の気持ちが気になる年頃の生徒達にとって、心理学は興味深い分野らしく、開講講座中最も多い73名の生徒がこの講座を受講しました。

岩立先生は、様々な実験結果を示しながら、親子関係が子供の大人になってからの人間関係形成にどのような影響を与えるかというお話をされました。

赤ちゃんは、生まれて6ヶ月ほどで母親のような特定の人に対して、愛着を示すようになります。愛着の示し方には、様々ありますが、子供と親の関係が健全な場合、相手と積極的にかかわろうと努力するという愛着行動を示します。

これは、親を、不安や痛みを和らげてくれる安全地帯と感じるようになったことの現れで、このような信頼関係を築くことができた子供は、自己肯定的に育ち、大人になってからも他者と安定した信頼関係を築くことができます。

一方、親から虐待を受けるなど、愛着が育たなかった場合、多くの困難が生じてしまいます。しかし、両親以外の人からきちんとした愛情を受ければ、良い人間関係を築くことができるそうです。生徒達は、みな、熱心にメモをとりながら、先生のお話に聞き入っていました。

授業の後、質疑応答の時間を設けていただきました。先生の優しいお人柄のためか、授業の内容についてばかりでなく、大学生活、女子大の雰囲気についてまで、複数の生徒から、積極的な質問が飛びました。先生も丁寧に答えてくださったため、終了時間ぎりぎりまでやりとりが続きました。明るく楽しい空気の中で、講座が終了しました。

講座に参加した生徒の感想をご紹介します。

「今回の講座を受けて、大学で勉強してみたいと思うようになった。この分野では、文系でも実験などが出来るのがとても興味深いと思った。」

「生まれた時に与えてもらった愛情によって、成人になった時の恋愛の仕方にまで関係してくるなんてすごいと思った。」

「赤ちゃんは、両親に愛されないと、その赤ちゃんが親になったときに自分の子どもにも虐待することがあるというお話に驚きました。」

今回の講座が、生徒が親となった時に、何かの形で役に立ってくれればよいなと思いました。