本間直子先生の想い出
本校に長くお勤めになり、退職された英語科の本間直子先生がご逝去なさいました。
ご家族から
「密葬にいたしましたので、ご連絡が遅くなり申し訳ありません。生前のご厚情に感謝いたします。」
と、ご連絡がありました。
私は子供の頃から存じ上げていましたが、マッシュルームカットが印象的で、いつも優しく笑顔を絶やさない方でした。
お身体がとても細かったのですが、ある日、一緒にお弁当を食べようとして、先生のお弁当箱を見てびっくり!
当時、男性がよく使っていたアルマイトの大きな大きなお弁当箱だったのです。
目を丸くしている私の顔を見て、おかしそうに
「ふふふ、私、ドカベンなのよ」
とおしゃった笑顔を今も覚えています。
正確な仕事をなさる方で、
「点数や欠時は生徒の大切な数字だから、教務手帳の細い欄に書くときは、黒の横をブルーブラックのインクにして取り違えないようにしているの」
などと、いろいろな工夫を教えていただきました。
あわて者の私が、スタンプのフタを明けっぱなしで席を立って戻ってきたときも、
「紫穂子先生、このフタ、開いてたから締めておきましたよ。そのままにしていたら乾いちゃうから」
と、にっこり。
生徒にはもちろん、同僚に対しても、いつも優しい心遣いをなさる温厚な方でした。
ご冥福をお祈りします。