浴衣の着付け
夏休みに入り、浴衣姿の人をよく見かけるようになりました。
中2の総合学習のテーマは『日本を知る』です。一学期は4回シリーズで浴衣の着付けを学びました。事前に着物の文化についての講演(6月19日の日記)を聞いていましたので、初回の授業から待ちきれない!といった表情で熱心に取り組んでいました。授業はこんな流れです。
一回目 着物のたたみ方、着崩れない美しい着方のコツ(襟元が「形状記憶」のように全く崩れない裏技があるんです)
二回目 バランスの良い帯結び(街でよく文庫がぺたっと背中に張りついている人を見ますが、それとは90度角度が違ってスタイルがよく見えるんです)
三回目 いよいよ着物の上に帯結び。早く来て自主練をしている子まで!
四回目 総復習して写真撮影。美しい振る舞いも学びました。
(肘を出さない、扇子のさし方、女性はハンカチ等は手元から入れない等)
中二といえば、そろそろ反抗期、一人ぐらい着るのをいやがったりする子がいるかなと思うのですが、全員が全力投球、汗をかきかき最後には一人残らず着られるようになるのが不思議です。
好きな浴衣を選びたくて、前の授業が終わると作法室に飛んでくるので、授業開始五分前には全員集合のクラスがほとんどです。最終日には写真があるので、髪型をアップにして準備万端の生徒も。
(バトン部が友達の髪もお団子にしてあげたりと活躍してました)
講師の津田和壽澄先生に、「先生、私、どんな浴衣が似合うでしょうか?今年、誂えてもらえるんです」とうれしそうに質問している子もいましたから、きっとこの夏は、多くの生徒が浴衣姿で花火や盆踊りに出かけているんでしょうね。
この授業を初めて三年目。「品女の卒業生は浴衣姿が美しい」と言われる日も近いかもしれません。
(裾はV字、お端折はひとえに、文庫は立てて、そして「美しい振る舞い」を忘れないでね)
こうした楽しい体験を通して、生徒達の心に「着物をリサイクルしてものを大切にする気持ち」「涼しげに見せて相手を思いやる気持ち」等々、私たちの先祖が大切にしてきた日本文化の種をまいていけたらと思っています。