2007/7/12 木曜日

小笠原流礼法

カテゴリー: その他 — 漆 @ 12:00:00

409.jpg中一の道徳で3時間、小笠原流礼法を学びました。
ベテランの講師の先生にお越しいただき、礼の仕方、古来伝わる紐結び、物の受け渡し方などをその背景にある心とともに教えていただきました。

写真はペンの受け渡しをしているところです。皆さん、普段はこのように受け渡しをしていますよね。そこで、先生は一つ一つ生徒に考えさせるように質問をなさいます。

先生「筆記用具をお渡しするときは何を心がけたらよいでしょう?」
生徒「持ちやすいように回して利き手に渡します」
生徒「キャップをはずして渡します」

先生が一つ一つのアイディアに大きく頷いてほめてくださるので生徒たちは一生懸命考えて答えます。
生徒「う~ん、書けるかどうか試します」
そう!筆記用具はこの試し書きがポイントなんだそうです。

次はテキスト『美しいふるまい』を使って本の受け渡しです。受け取る側にもマナーがあります。両手でもらいにいくとものほしそうな感じになるので、片手ずつ順に右→左。渡す方は左→右、そうすると落とさないそうです。

生徒達は小笠原礼法の体験を通して、一つ一つの作法の奥に私たちの先祖が大切にしてきた「相手に対する思いやりの心」が込められていることに気づかせていただきました。

今、徳育の教科化、教材の充実という話が教育再生会議から出ていますが、教科書だけで子供達の心に響かせることは難しいです。こうした「体験」を通し、自らが気づくことで初めて子供達の行動に落ちるのだと思います。

*来週水曜の産経新聞教育欄に「徳育」をテーマにしたコラムを書きました。