2014/11/7 金曜日

SGHの研究発表@シンガポール報告③

カテゴリー: 28プロジェクト:世界,授業・学習・進学 — 漆 @ 20:30:33

今朝は抜けるような青空です。シンガポールの続きを一部抜粋、要約してご報告します。報告でも「競争」についてふれていますが、ちょうど先日の教育再生実行会議でも「チームでの競争の大切さ」についてお話してきました。

日本の教育現場では、「徒競走を手をつないでゴールする」という都市伝説的な話があるくらい、競争を避ける傾向があります。しかし、本校では、行事や総合学習に賞やコンペを大切にしています。

「チームでの競争」があるからモチベーションが高まって、多様な意見を取り入れよりよいものを作ろうとします。チームワークの中でフォロワーシップ、リーダーシップが育ちます。他のチームと差別化するため、もう一工夫のイノベーションが生まれます。

自分が頑張ったからこそライバルの頑張りを称えることができます。賞をとった子達が泣いて喜び、賞を取れなかった子達が拍手する、そんな光景が広がります。

日本はこれから少ない人数で国を支える時代に入ります。国際競争の中で、世界に貢献するような仕事をするためにも、よりよいものを作り出すための「競争」をこれからも大切にしていきたいと思っています。

最後の夜、ミーティングで、本校の生徒たちが萩原先生(Kolbeの先生で、今回の企画のすべてを取りまとめてくださった方)のところに駆け寄り、「先生、私達のプレゼンの講評をください。」と言っていました。
「このシンガポールの旅行が今のままだと”点”だが、これからの未来あるみなさんにとって、これが”線”になるようにしてほしい。こんな機会に、みんな頑張ってやったことを活かして、これから何をやるかが本番です。今回感じたことを大事にしてください。」とのお言葉に、泣いている生徒もいました。

萩原先生のような世界で活躍されている方にお会いしたことも、生徒たちには本当に刺激のあることだったように思います。(最後には「日本にお連れしたい。」と言っておりました。)

今回は8名という生徒が参加をし、特別な体験をしました。
いい競争は、いいモチベーションに繋がり、それが成長に繋がるということを信じて、今回踏み切りました。
世界を感じた8名の生徒たちが友達にいること。それが周りの子供達に世界を身近にさせるような、きっと多くの影響を与えてくれると思っております。

生徒たちは研修記録をまとめ、自宅学習課題に取り組み、報告の準備を行います。
多くのものを得た分、多くの負担を抱えることを苦としないような、そんな人たちであってほしいと思っています。
そしてそんな姿勢を周りの人たちに見せてもらい、周りの人たちは少しでもそんな姿から感じるものがあればいいなと思っています。

最後に生徒の感想です。
■去年の文化祭の株主総会のプレゼンで噛みまくって、品女生でいるうちにリベンジを果たして、話す力を上げたいと思っていたので、(“伝える”に関しては欠けていたかもしれないが)このCBLのプレゼンを通して少しは度胸がついたかと思う。シンガポール研修で改めて自分の英語力とコミュニケーション力の無さを痛感したので、この悔しさを”点”のままにせず、”線”にしていく。このシンガポール研修はプレゼンが主な目的であるが、それ以上のものが得られたと思う。
■三泊四日という短い期間でしたが、NZより楽しかったです。本当に良い経験になりました。
■コルベやACSの子達と触れ合う中で、たとえ意見を持っていても、英語の壁のせいでうまく伝えられないという悔しい思いをした。今後の英語学習へのやる気やきっかけを、今回の研修で得られたとおもう。
■思ってた以上に四日間はあっという間だった。目の前の事に必死すぎて周りを見きれない事も多々あった。英語のできる人に頼りがちな傾向にあったのが残念。

今回は、急にいただいたお話で、本来なら一年前に準備をするようなことでしたが、保護者のみなさんのご理解を得て実施することができました。代表生徒が準備期間のない中、本当に頑張ってくれたので、これをなんとか次年度以降に発展継続できないか検討していくつもりです。

*競争について面白いコラムがあるので紹介します。