2010/1/25 月曜日

「国語であと5点」の解き方 ・イチ押し「大森 海苔のふるさと館」

来週の今日は東京・神奈川の入試開始日です。
国語シリーズのつづきです。(本校の試験に限定しているわけでなく一般論としてご参考まで)

「本もよく読んでいるし、問題文の内容を聞いてみると理解しているのに、なぜか得点に結びつかない」という子がいます。そういう子の解き方を張り付いて見ていると、「解答の型」が身についていない、ケアレスが多い、など理由がありますが、ちょっとしたアドバイスで一割くらい得点があがることもあります。

それは、「問題を作る人の気持ちになって解く」コツを伝えることです。

入試問題の読み方は読書とは違います。私自身、本好きの子だったため、物語文などは試験中にうっかり内容にのめり込み、得点に結びつかないことがしばしばありました。
それが、作る側になってみると、他校の問題を見て、問題文を読まずに選択肢をみただけで解答が分かる場合もあります。

そういう視点から気づくことをいくつかお伝えしていきます。今日は記述についてです。

■ 自分で考えて答える長めの記述

これは、つい飛ばしたくなる設問でしょう。でも、得点が高いのでもったいないです。
作る側からしてみると、入試で大切なのは、公平に採点するということです。そこで、「説明しなさい」「自分の言葉で答えなさい」という記述問題であっても、文中に根拠となる部分があるはずです。

(受験者数や発表までの時間によって異なりますが、採点するとき、あまりにバラエティーに富んだ答えが出てしまうと、限られた時間に公平に採点する基準の設定が難しいからです)

従って、解答を作る元となる部分を文中から探し、指示に従って字数にあわせてまとめていきます。
その際、時間との勝負になりますので、全部下書きをすることはまずできません。しかし、いきなり書き出して字数をおさめるのも難しいです。

そこで、まず、趣旨となる中心部分に線を引き、字数を数え(5文字ずつ横線を引いておくと後で楽。文字数が短ければ指を折って数えても)、問題の指示に従って言葉の順番を入れ替えたり、言葉を補ったりしてまとめます。

「ここだ!」と思っても過不足がないか前後をよく見ます。字数が足りなければ補い、多ければ例や比喩をのぞいて趣旨を残します。文末の形を指示に合わせるのを忘れずに。

最後に時間配分の注意です。時間配分の注意として、大問が2問あるとき、1問目で大きな記述に時間をとられすぎて最後まで届かない答案も見かけます。大問の初めの方の問題は易しめである場合が多いのでもったいないです。

一問目で始めの時間配分で予定した時間をオーバーしている場合は、いったん止めて、二問目をやってから戻った方がいい場合もあると知っておいてください。

*さて、教科一押し見学会のつづきです。

引率の吉田からです。

「28 Project」における1年生のテーマは「地域を知る」です。本校からほど近い大森は、江戸から昭和にかけて、日本有数の海苔の生産地であったことを知ってもらいたいと思い、この施設を選びました。

nori.jpg当日は「海苔のふるさと館」のご協力を頂き、様々な体験型のプログラムを行わせて頂きました。

nori2.jpg写真は「海苔すき」体験の様子ですが、この他にも浜辺で海苔の養殖の様子を見学したり、生海苔を実際に焼いて試食したりするなど、海苔づくりを肌で感じることができたと思います。

生徒の感想の一部を紹介します。

・海苔は冷たいところの方が暖かいところよりも好きだということに驚きました。
(実はこの見学会の時期が海苔の「旬」なのです)

・海苔が海で養殖してから消費者に届くまでには、とても手間がかかっていると思いました。

・現在海苔を生産していないのに、問屋が多くあるということは、大森には海苔を売るという習慣が今も深く根付いていると思いました。