2010/1/2 土曜日

三日坊主にならない方法

カテゴリー: その他,保護者,卒業生,受験生 — 漆 @ 17:22:08

_mg_4785.jpg今日は新年になって何かを始める「○○初め」の日ですね。年の変わり目や学年の変わり目は何かを新しく始めるエネルギーの高いとき。

イチ押しを休んで、終業式に生徒に話した「三日坊主にならない方法」をご紹介しましょう。(増補版です)
卒業生、受験生のお役にも立つかもしれません。

これは著書にも書きましたが、子供達を見ていると、何かに一生懸命になれる「スイッチの入る瞬間」は次の4つのような気がします。

1,好きなことが見つかったとき
(これは、あたり前ですね。問題はこのあと)

2,目標ができたとき
(辛いことでも頑張れます)

3,できないと思ったことができたとき
(やった~!というその瞬間、周りからほめられたりすればなおさら自信がつきます)

4,みんなのためにやるとき
(「自分の面倒も見られないのに・・・」と、いう人がいますが、人のことの方が一生懸命になれて それが結果として自分を高めることにつながる子もいます)

ということから考えて、三日坊主になることは、こんな種類のことなのではないでしょうか。

やらなければとは思うのだけれど、

・それほど好きでなくて
・強い目標がなくて
・続かないかも・・・と思っていて
・途中でやめても人に迷惑がかからない

そこで、そんなとき、次の方法を試してみてはいかがでしょう。

1,ゴールをイメージする

やりたくなくなるのは、プロセスの絵を見ているとき。部屋の掃除とか、めんどうくさいですよね。そんなときは、「もし、片付いたとしたら・・・」とゴールの絵をみます。片付いたら新しい○○を買おう!とご褒美を設定すればさらにそれが強化されます。

2,すぐやる 

「きちんとやろう」と思うことが敵です。徒然草にも、「大切な決心をした人はすぐやるべき。あれをしてからこれを片付けてからと思っていると、一生が終わってしまう」とあります。(昔の人も同じなんですね)

キーワードは「とりあえず」。お礼状など、きちんと書こうと思っていると、結局出さずじまいになったりするもの。

希望の会社に就職した卒業生いわく、

「好きなことが見つからないとじっくり悩んで動かないより、とりあえず、移り気にあれこれトライしているうちに、だんだん自分が見えてきて、最終的に好きなことに巡り会えた」と。

3,目標を小さくする

新年の勢いで、いきなり大きい目標を立てると、それがプレッシャーになってしまうことも。
60代で初めてマラソンに挑戦した知人が、「一つ一つの関門を通り抜けることを目標にしていたらいつのまにか完走していた」と言っていました。

やりたくない日も、「やらないよりはまし」くらいのレベルでいいからちょっとだけやっておく、その「一歩」が積み重なると大きいです。
スポーツのプロ選手から、「練習をしたくない日は、道具を触るだけでもうまくなる」と聞いたことがあります。

4,目標を人に言う

これは、「人のためなら頑張れるタイプ」にオススメ。
卒業生が、受験勉強のとき、「友達と問題集のどこまでやるか約束して、励まし合ったり、罰ゲームを決めたりして乗り切った」と言っていました。

負けず嫌いの人は負けたくないライバルと一緒にやるといいかも。
(ネットで世界中の人と歩数を競争できる万歩計にはまって歩く習慣がついたという人がいました)

片付けられない人が散らかった部屋の写真を友人に公開して、少しずつ片付けていく様子を見せて励ましてもらったという例も。

5,スケジュールを決めない

「今日はこれをやるぞ!」と決めたとたんにそれがプレッシャーになってやる気がなくなるタイプにオススメ。

こうしたいなというざくっとした目標を持った後は、細かく決めずに、やったことを書く。
スケジュールをこなせないと、「今日もできなかった」と自己否定したくなりますが、この方法だと、「今日はここまでやった」という成果が見えるので自信がついてきます。

そして、最後に、それでもだめなら、

6,「放っておく」

ここまで話したことは、「スイッチの入る環境を整える」ワザですが、それでもやる気になれないとき、あまり自分を責めると自分が嫌いになってしまいます。
(これは、親御さんがお子さんに対する場合もそうです)

在校生、そして卒業したその後、

「本当に追詰められていよいよ困ったとき」(大人はハードルを取らないで)

「これだけは成し遂げたい!と思う出会いがあったとき」

人は変わるなぁというところを何度も見てきました。(そういう自分が実はそうです)

そして、今は、「頑張れない時期や、やる気のない時期も大切」と心から思うようになりました。

スイッチの入らないときは、エネルギーがたまるまで「放っておく」勇気も、ときには必要かもしれません。