オリンピック招致委員会からのお手紙
文化祭で2年Aクラスがオリンピック招致について発表をしたことを、日記でお伝えしました。
結果は残念なことになり、オリンピック招致委員会からお手紙をいただきました。(先方に許可をいただき紹介します)
皆さんに応援いただいたのに、東京は招致に勝つことができませんでした。大変申し訳ありませんでした。
東京のプレゼンテーションの順番は、シカゴの次でオバマ大統領の演説の影響を必ず受ける、といった状況でした。
東京が出した答えは、オバマさんの後、15歳のごく普通の女の子を登場させ、自身はスポーツが好きだけど、周りは必ずしもそうではない、また、将来に不安を持っている、と切り出し、「若い世代に希望や夢を与えてくれる都市を選んでほしい」と訴えたことです。
皆さんから文化祭のあといただいた感想の、最初はオリンピックなどに興味がなかった、という内容にぴったり符合していますね。
また、オリンピアンのほかに初めてパラリンピアンも登壇し、佐藤真海さんの本にも出てくる全盲のスイマー河合さんが、
「限界を超えるために努力するという点において、オリンピックとパラリンピックはまさにこの点において一緒であり、重要なことは、自分の限界に挑戦し、自分の限界を超えることであり、これこそ私が若い人たちと共有したいことです」
と訴えました。
河合さんはこの日のために、英語のプレゼンテーションの練習を毎日100回繰り返したとのことです。
結果は、オバマさん率いるシカゴには勝てましたが、南米初のオリンピックを訴えたリオには及びませんでした。残念で悔しい思いです。
しかしながら、皆さんと巡り合えたことが一つのきっかけとなり、若い人たちのためになるようなオリンピック・パラリンピックを開きたい、という最後のプレゼンテーションを悔いなく行うことができました。本当にありがとうございました。
勉強に、遊びに、友情に、よい学校生活をお送りください。
教員宛には、このような文面が添えられていました。
招致の敗退、大変申し訳なく思っています。
これから、招致に要した経費の問題など、社会的にも様々な責任を問われる局面となり、生徒さんたちにも肩身の狭い思いをさせてしまうのでは、とそれだけが心配です。
しかしながら、最初にいただいた2年A組さんからのご連絡は、東京のオリンピック招致には、
・若い世代からの支持や関心が必要である
・パラリンピックの理解を進めたい
・こうした動きを広報的手段で多くの人に理解してもらいたいと感じていた私たちにとって、大変ありがたく嬉しい話でした。
招致レースが正直、苦しいのを承知で、直前の千羽鶴などをメディアで紹介させていただくなど、私自身、判断に迷う場面もありました。
でも私たちの思いは、添付の手紙のとおりです。生徒さんたちが、何かを学び、次のステップに進んでもらえることを祈っております。
担任が、クラス全員に手紙を配布したところ、教室が水を打ったように静まりかえり、
「招致委員会の人に元気をあげたい」 という声が挙がりました。
そして、招致活動を通して頂いたパンジーの種を、1年生が手入れしている学校前歩道に植え育て、開花の写真を招致委員会にお送りすることに話がまとまり・・・
続きは明日。