⑧教科イチ押し見学会(星共社)
今日は暖かな1日でしたね。
一昨日、合唱祭のあと、本校を会場にNES 高校生のための起業家講座が開催されました。合唱祭で燃え尽きたかと思った4,5年生も「もう一度燃えます!」と参加。他校の生徒(中には同志社などの新幹線組や茨城から高速バスでという人も)合わせて、100名を越える参加者がありました。
そして、元文部科学副大臣の鈴木寛氏が講演と熟議の手法でワークショップを行いました。ワークショップでは、なるべく多様性の高いメンバー構成になるように自主的にグループ分けをします。(本校からは参加者が多かったので、同じグループに入らないようにするのに一苦労)
これまでの体験で、嫌だったこと、うれしかったことを具体的に書いてグルーピング、それを互いに審査して、その後、今後、社会問題を解決するプロジェクトを組むチームを編成しました。(人が嫌なことを解決し、人の喜ぶことを生み出すのがソーシャル・アントレプレナーの仕事です)
他校の生徒さんは個人でここまで来ているので、問題意識が高いです。元気のいい男子も大勢、参加していてました。中には中1の男子も!(⇒プログラミングコンテストの時の作品だそうです。http://www.ustream.tv/
高校生ですでに起業している子も何人もいて、名刺を渡されてびっくり!
いつもは元気の品女生もたじたじ。「なんか、みんなのレベルが高すぎて場違いな気がする・・・」「社会問題の解決と言っても、やりたいことが自分のことしか思い浮かばなくてグループに入れない」と、青ざめている子も。
こうした環境に飛び込むことは、最初は苦しくても、必ず自分を伸ばします。自分の快適領域から一歩踏み出しブレークスルーする貴重な体験になるでしょう。
(翌朝、グループに入れないと言っていた子がやってきて「あれから、フェイスブックで呼びかけて同じ興味のあるメンバーでなんとかチームを作れました。チャンスを与えていただいてありがとうございます」と報告がありました。一晩で成長したようです。
明日は、東証一部に最年少上場した若手起業家が来校して講演する予定です。
では、教科イチ押しの続きです。本を作る過程を見学させていただきました。担当の国語科・飯塚からの報告です。
印刷所に原稿を入れて形を作ります(「入工・組版」)。
文字を「印刷」します。
そして、「製本」です。できた本は、取次(店)→書店→読者へと渡ります。
今回、星共社さんで見てきたのは、「製本」(本の形自体を作ること)という工程の一部です。
「本」は、16ページで一つのまとまりとした小さな冊子を、何十も束ねて数百ページのまとまりにし、その大きなまとまりの冊子にカバーをつけてできたものです。
その大きなまとまりの冊子を作る工程は、以下のようになっています。
印刷された用紙を16ページにし(断ち)、それを1まとめ(1折り)になるようにします。
ページ順に折りあげます。綴じ糸で綴じていきます(かがり)。
今回、星共社さんで見せていただいたのは、ごく一部です。機械による流れ作業です。
大きな冊子(16ページひとまとまりの折が何十もまとまってできて、綴じられた状態のもの(かがり))を本にしていく工程です。
本の角が切られ丸くなります。
次に「背」を丸くします。
最後に紙や布を膠(にかわ)つまり接着剤で貼り、背固め(背張り)をします。これでほぼ本の完成です。
表面のクロースを貼ったり箔押しをしたりします。これが「表紙くるみ」です。
カバーを掛けて、函(はこ)に入れて完成です。
この一連の作業が機械で行われます。数人の工員さんによって機械の作業は完了します。最後の本になったときの確認作業が、多くの人たちによって行われていました。
生徒のみなさんは、真剣に講義を聞いたり機械を観察していました。
本は、機械によってなめらかに角が切られたり背がつけられたりして工場内でできあがります。思ったより機械がすばらしく、きれいに本ができあがるので、感心していました。こちらの工場では、「聖書」を作っていますが、国内の「聖書」のほとんどは星共社さんで作られているということです。
「聖書」を作るその技術は、日本一だそうです。金箔をつけることや大変薄い紙でも一枚一枚がはりつかずにスムーズにページをめくることができるようにするのは大変難しいそうです。
講義で説明していただいたのは、明治書院の堀内隆夫さんと星共社社長白井宏二さんのお二人です。
また、明治書院の関信彦さんには当日いろいろ助けていただきました。
ありがとうございました。