③教科イチ押し見学会(そなエリア東京)
このところ、厳しい寒さが続いていましたが、今日は日差しにぬくもりを感じます。
明日は始業式、冬休みも今日が最後です。年があらたまり、生徒達のフレッシュな笑顔を見るのが楽しみです。(休み中、しっかり勉強していたかしら・・・)
さて、教科イチ押しの続きです。担当の髙田からの報告です。生徒の感想がかわいいです。
12月17日(火)教科イチ押し見学会で、有明の東京臨海広域防災公園内にある防災体験学習施設「そなエリア東京」を訪れました。
東京臨海広域防災公園は、首都直下地震等の大規模な災害発生時の防災拠点施設として、①現地における被災情報のとりまとめや災害応急対策の調整を行う「災害現地対策本部」等が置かれる首都圏広域防災のヘッドクォーター。②広域支援部隊等のベースキャンプ。③災害医療の支援基地などの様々な役割を持っていますが、平常時は公園や防災体験学習施設として一般に開放されています。
訪問時に出迎えて下さった係の方のお話では、東日本大震災以降、一般の方々の関心が高まり、学校や各種団体を含め、来場者が非常に多くなったとのお話を伺いました。
見学会ではまず、そなエリア東京の防災体験ゾーン1階にて「東京直下72hツアー」に参加しました。
このツアーは、組織的な救助が困難といわれる「72時間」を自力で生き残るためにどうするか、首都直下地震の発災から避難までの一連の流れを体験できるツアーで、音響・照明・映像により本物さながらの地震後のジオラマの中をニンテンドーDSを使ったクイズで注意事項を確認し、防災の知識を学びながら避難場所へ移動します。ジオラマ内のシネマステーションでは首都直下地震の再現CG映像も上映しています。
その後2階に移動し、防災短編アニメーション映画「東京マグチュード8.0~東京直下72h」を鑑賞しました。このアニメーションは東京をマグニチュード8.0の首都直下地震が襲ったという設定で作られたものです。内容は中学1年の姉と小学生の弟が二人で出かけたお台場でマグニチュード8.0の海溝型大地震に遭遇し、東京が大きな被害を受けている中、自宅へ帰ろうとする物語です。
アニメーションとはいえ、リアルな内容で中には思わず涙ぐんでいる生徒もいました。
鑑賞の後は自由見学の時間を取りました。それぞれ見学窓よりオペレーションルーム(非常時には災害現地対策本部)を見学したり、展示見学・体験(防災グッズや防災学習ゲーム、ペットボトルによる液状化メカニズム紹介など)を時間一杯まで行いました。
以下は参加者の感想です。
①東京直下72hツアー
・とてもリアルで最初はびっくりしました。DSのクイズはいざとなった時に役立つものがたくさんあり、とても勉強になりました。特に勉強になったのは「171」の伝言です。家に帰ったらすぐに両親に伝えたいです。
②防災短編アニメーション映画「東京マグチュード8.0~東京直下72h」
・姉と弟の物語なのでどのようなものなのかな、と思っていたのですが、すごく感動しました。
私にも弟がいるので、共感するところもありました。お姉ちゃんがちゃんと家まで帰ってこられるのはすごいと思いました。
弟のゆうき君が死んでしまったのが、すごく悲しくて、その後もまるで弟が生きているようなアニメの描き方にお姉ちゃんの弟を思う心をとても感じることが出来ました。
私も弟を守れるように頑張ります。
③展示見学など
・紙の食器作りなどいざというときに役に立つことが経験できて良かったです。
・カードゲームで楽しみながら、災害時に使える道具をよく知ることが出来ました。
・ペットボトルなどで、液状化のメカニズムを見られるのでとてもわかりやすかったです。
・防災用の袋は見たことがあるけれど、中身は見たことがなくてはじめて見たのですが、各国の防災グッズを見ているととても感動しました。まず、重要なもの、各国の防災グッズに必ず入っているのは食糧とホイッスルなどでした。私が各国の防災グッズを見て、一番感動したのは、中国の子供用の防災袋でパンダのぬいぐるみがあるのですが、なんとその中にホイッスルやプリキュアのトランプなどが入っていてとても感動しました。私の家にも防災袋を買ってもらいたいです。
④今回の学習から得られたことなど
・今回の学習から首都直下型地震のおそろしさを改めて知り、その対策方法を学びました。私自身も東日本大震災での地震や津波の影響をTVで見ていたし、実際地震も体験したので、地震の恐ろしさを知ってはいましたが、まさか自分の住んでいるところに直下型地震が来るというのが衝撃的でした。
地震の怖さは知っているはずなのに、おそろしさから目を背けていたこともあるかもしれませんが、地震が来るということがだんだん自分のなかでうすれつつありました。
けれども、そなエリアで本当は知っているはずの知識を思い出し、地震の知識を最初から教えていただき、地震にあった家族のアニメも見て、地震にあった時の対策や家族の大切さについて改めて知ることが出来ました。
家具を固定すること、防災頭巾をつけること、防災用品を持っていることなどは別にしなくて大丈夫だろうと思っていましたが、ここに来て、地震の恐ろしさを改めて知り、自分の身を守ることがすごく大切だということ。まわりの人と助け合って乗り越えることがすごく大切なことなのだと改めて学ぶことが出来ました。
これら感想にもあるように参加者の皆さんは体験や見学を通して防災についていろいろと学び、有意義なイチ押し見学会となったようです。
*ダイヤモンドオンラインの書籍オンラインにて昨年の連載が再掲載されています。