2013/8/24 土曜日

④大学出張授業(東邦大学・看護学部)

カテゴリー: 授業・学習・進学 — 漆 @ 15:30:18

今日は校内の会議室でアショカジャパンが「東北ユースベンチャーパネル審査会」を催していました。

アショカは社会起業家をサポートする国際的な組織で、ムハマド・ユヌスさんもフェローのひとりです。今日の会は「東北の未来のために何かしたい」と思う若者を支援する、東北地域に限定したユースベンチャー・プログラムの選考会です。

本校でも先日、インターアクトクラブの生徒たちが、石巻に出かけ、ヤフーのツールド東北にも協力しました。若いからこそ周りの大人に影響するような動きを起こせることもあります。

私も閉校期間に福島に行ってきましたが、まだまだ復興には時間がかかります。私たちひとり一人がいつも意識を持って出来ることをしていくことが大切です。

さて、大学教授出張授業、看護学、東邦大学を担当の白石からご報告します。

「看護師ってどんなイメージがある?」

と先生が生徒に投げかけると、「患者の世話をする人」「医者を補助する人」などがあがりました。ナイチンゲールやドラマ「救命病棟24時」など、生徒がイメージするものは多岐にわたります。

 

 

「看護とは何か」という講義テーマのもと、「看護ってなんだろう」「大学で学ぶ看護」「看護師のキャリアアップ」について、東邦大学看護学部助教長谷川直人先生にお話いただきました。

看護師は医療の専門職者として広く認知され、個々人が漠然とではあるがイメージを持っています。
法的には、「看護師は、傷病者もしくは褥婦に対する『療養上の世話』または『診療の補助』を業務とすること」と定められています。
褥婦(じょくふ)とは出産後の女性のことです。さすがに生徒は皆知らなかった様子。
私も知りませんでした…。

看護は「患者や他の医療者との関わりの中で展開される」ものであり、「社会の医療ニーズに応じて常に変革する」ことが特徴です。それらを学ぶ看護学は、理論値だけでなく、看護実践を繰り返す中で培われる経験値(臨床知・実践知)が不可欠であることを強調されていました。
つまり、「現場で学べ」ということでしょうか。ここは教師も同じであるように思います。

「大学で学ぶ看護について」のお話の中で、「生徒」と「学生」の違いというものがありました。

「生徒」は、中等教育機関(中学・高校)に在籍する学習者であり、“教育を受けた内容をいかに定着させるかが課題”。

「学生」は、高等教育機関(大学・短大・大学院など)に在籍する学習者→”いかに主体的に学ぶかが課題“。

大学の試験で「この問題授業で扱っていません!」「ここが出るなんて聞いていません!」などとは言えません。
高校までと異なり、授業で学んだことをもとにそこから自らが主体的に学ぶ姿勢が求められます。…中高でも求めているのですが、定期試験は到達度をはかる目的があるので、あまり授業内容から大きくはずれたものは確かに出題出来ません。
他にも、具体的なカリキュラム例や看護学生の特徴、看護師のキャリアアップについてなどお話いただきました。

最後の質疑応答では、熱心に質問をする生徒が。
看護学の講座の希望を出した生徒は、医療系への目標が比較的定まっている生徒が多いのでしょう。
終了後も個別に話を聞いていました。