2013/6/17 月曜日

①起業体験プログラム準備講座

カテゴリー: 28プロジェクト:社会,お知らせ,行事 — 漆 @ 17:48:16

先週、玄関に立っていると、生徒が手紙を持って寄ってきました。私に?と思ったら、

「起業体験の準備講座で講演してくださった今野さんからいただいたコメントが本当に素晴らしくて、どうしてもお礼を伝えたくて手紙を書いたんですが、先生から渡していただけますか?」

今年、起業体験プログラムの準備として、生徒が役割別に専門家の方のお話を伺うという試みをしました。

会計は会計の専門家から、広報は企業の広報部長から、社長は経営者からというように。

 そのなかで、社長、マネージャー向けにお話ししてくださった今野浩一さんから、生徒からの質問についてコメントをいただきました。今野さんは、製薬会社のプロジェトマネジメントをなさっていた方で、現在、企業向けのコンサルティングもされています。これまでも特別講座などでお世話になってきました。

この生徒が言っていたように、一つ一つの質問へのお答えが的確かつ、思いやりにあふれていて、私も読んでいて感動してしまいました。質問をした生徒以外にも、また、他の行事やクラブの運営をする生徒にも役に立つ内容なので、個人名をはずして、シェアできるようにしていただきました。今日からシリーズで紹介させていただきます。

みなさん、こんにちは。今野です。
5月8日の授業に寄せられた質問に対する私のコメントの中から、リーダーのみなさんにお伝えしたい内容をまとめてみました。
リーダーシップを発揮したり、問題を解決する方法はたくさんあり、ただ一つの正解というものはありません。
いくつかの事例を参考にしながら、その時、その場で、最適と思われる対策を自分たちで考え実行し、結果を確認しそれを次に活かしていくことが大切だと思います。
以下の内容は、みなさんがプロジェクトを円滑に進めたり、解決策を考えるときの選択肢を増やすものとしてまとめてあります。状況が似ている事例があったら、ぜひ活用してみてください。

みなさんのプロジェクトの成功と、みなさん自身の活躍と成長を、心から応援しています!

質問1:私は社長をやるのですが、40人近くいるメンバーの意識と行動を一つの方向に向けるためには具体的にどうしたらいいですか?

コメント:
40人近いグループを、一つの方向に向かってリードできたら本当に素敵ですね!
まず、リーダー自身が、「そのことを強く思い続ける」ことがとても大切です。
クラスのみんなには、それが既に伝わっていると思います。
自分の思いを強く持つことには何の制限もありません。
「思い」は、自分が思っている以上に、まわりに伝わるものです。

もうひとつは、皆さんに質問してみてはいかがでしょう。
「みんなが一つの方向を向いて気持ちをひとつにするには、どうしたらいいと思う?」「あなたならどうしたい?」とみんなに聴き続けてみてください。そうやって、この起業体験プログラムが終わるまで、ずっと聴き続けて欲しいのです。

なぜなら、「その40人」が望むやりかたを探すには、その40人に直接聞くのが一番だからです。
そこに最大のヒントがあると思います。

上記の具体的なやり方としてひとつアイディアがあります。

大きめの付箋か紙に、「みんなが一つの方向を向いて気持ちをひとつにするには、どうしたらいいか?」という質問の答えを全員に書いてもらって、模造紙に貼ってもらいましょう。
何を書いたか全員が見渡せるように、ボールペンではなく、必ず太いサインペンで書いてください。
そうすると、共通していること、していないことがわかると思います。
そして、いいなと思うことがあれば、みんなで合意して実行していきましょう。

また、講義のなかでもお話しましたが、
「私たちは、何のために、誰のためにクラスの企画を実行するのか?(目的)」
「私たちは、白ばら祭が終わったときに、どのようになっていたいか?(ありたい姿)」
という質問の答えも同じように付箋に書いてもらって、内容を整理・合意したうえで、「プロジェクトの目的・ビジョン・目標シート」を作ってみてください。
そして、それを教室のなかで、良く見える場所に貼っておきましょう。

みんなで合意した、すぐれた目的やビジョンは、チームを前進させる不思議な力を持ちます。
チームが「動く!」ときのポイントは、以下のとおりです。ぜひ、最初の一歩を踏み出してみてください。

  1. 目的:やることの意味、大切さをしっかり理解し賛同している
  2. ビジョン:なりたい姿に、みんなが本当になりたい!と思っている
  3. 所有感:自分がやるんだという気持ち・覚悟ができている
  4. 行動:少しでも行動を始めている

*生徒や保護者向けのセミナーでもお世話になっている白河桃子さんがコーディネーターを務める研究会のご案内をします。

【ワ―ママと女子大生とつなぐ女子の働き方研究会】

 社会起業家って女性にはどうなの?ソーシャルビジネスに興味があるけど、 家庭とうまく両立できるの?そんな疑問がある方に。 ゲストは、 慶應義塾大学SFC・福岡大学で社会起業論を 教えていらっしゃる国保祥子氏、 TFJやフローレンスなど社会起業のブランディングに 携わってこられた岡本佳美氏。

コーディネーター:少子化ジャーナリスト・白河桃子氏

日時:6月22日(土)13:00~ (2時間程度を予定)

場所:昭和女子大学

対象:学生・社会人

参加費:500円

申込方法・詳細:こちら