朝の登校風景
今日は久しぶりに涼しくなりましたね。
午前中は学校見学会、午後はお父さんの会があり、教員はオーストラリアからゲストを迎えてICT授業の研修を行いました。来週から定期テストなので、職員室の前は質問の生徒で休み時間は通れないほどでした。月曜は自宅学習日です。
朝、玄関に立っていると、8時20分の朝読書開始チャイムが鳴る直前、駆けつける生徒が数名。
(数年前まではこれが8時30分の始業チャイム前の風景だったのですが、今は、朝読書タイムが定着しています)
ここまではいつもの情景。
「危ないから走っちゃダメよ~」「足下気をつけて~」などと声をかけます。
生徒が一人通り過ぎたその直後、背後でバタンバタンという音が!
転んだのかと慌てて振り返ると、なんと、鞄を廊下に放り投げて教室へ爆走していきます。
腕を大きく振って走って行く様子は、さながら100m走のようでした。
言うまでなく、廊下は走ってはいけませんし、鞄は置きっ放しにしてはいけません。
これが、8時30分だったら許さなかったのですが、20分の朝読書に間に合わせようと全力疾走している後ろ姿があまりにけなげだったので、鞄を拾って、掲示板をひっぱてきて「預かるので取りに来るように」と書いて待ちました。(武士の情けで学年は書かないでおきましょう)
それから2分後、朝読書を諦めて、照れ笑いをしながらのんびり入ってきた子の手には、ランチがぎっしり詰まった袋が。(時間より、食べ物が大事なのね)
行動の裏には価値観がある、と言いました。
時間を大事にするあまりに、今日の全財産の入った鞄を投げ出す子、朝読書に遅れても昼食の用意は怠らない子、いろいろです。
どちらの子にも、ルールを守ってマナーをわきまえて行動してほしいものですが、ふと、「この子たち、大人になったらどんな仕事をしているのかなぁ」と未来に思いを馳せました。
昨日たまたま、経済誌の最年少記者として活躍している卒業生から、今度、イギリスの放送局へ移ることになったとメールが来たのですが、その子が、以前「品女は勉強だけでない様々な価値観の評価軸があるところがよかった」と言っていたことを思い出しました。
彼女たちが将来社会に出るときのために、社会人としての基本を教えるのは私たちの仕事です。
そして、いつか学校という枠を出て、外の世界へと羽ばたいていったとき、マイナスと見えた個性がプラスに転じる(かも)そんな未来を想像するのは私たちの楽しみです。
二人とも、あと、5分早く起きましょう!