2006/12/25 月曜日

オーストラリア留学オリエンテーション

カテゴリー: 28プロジェクト:世界 — 漆 @ 12:00:00

今日は、オーストラリア留学の最終オリエンテーションを行いました。
3ヶ月留学に11名、一年留学に2名の4年生が参加します。年明け6日に出発が迫り、生徒も保護者のみなさまも緊張の表情です。

旅行社からの説明の後、クイーンズランド州政府からもゲストをお呼びして現地の話をしていただき、最後は「大学進学に繋がる留学とは?」というテーマで専門家にお話しをいただきました。
私からは、「留学後、自分がどうなっていたいか」という具体的イメージをご家族や友達の前で言葉にしておいてほしいという話をしました。

留学制度が始まり10数年がたち、最初のころ参加した生徒達は既に30代になりました。
これまでの参加者の様子を見ていると当たり前のことですが、本人の心構え次第で身に付く力には大きな違いがあります。
行けば誰かが何とかしてくれる」という態度で臨んだ子と(そうならないようにオリエンテーションを繰り返しているのですが)、「映画の字幕を見ないでも理解できるようになる」「親がいなくても一人で自分の面倒を見られるようになる」といった具体的な目標を持って行った子とは、困難なことがあったときに乗り越えようとする精神力が違うので、それが数ヶ月後には大きな力の差になってきます。

以前、「最も伸びた生徒達」と先方の先生に言われたグループは自分たちで「日本人で固まらない」「日本人どうしでも英語で話す」というルールをつくってそれを守り通した子達でした。

生徒引率中、現地でバスが30分近く遅れたとき、そちらの方向を見る人もいないのに驚いたことがありますが、オーストラリア人は日本人と比べると気質がのんびりしていて細かいことに拘らないように感じます。私自身ハラハラさせられ「そのうちうまくいくから大丈夫」という言葉を何度返されたか分かりません。
一方、そのおおらかさで姉妹校交渉に行ったときは、その日のうちに校長から「いいわよ、オーナーが交渉にきた学校は初めてだから大丈夫でしょ」と返事をもらい、「名門校なのに、うちを見ないでほんとうにいいの?」ということもありました。

生徒達も留学後、イライラすることや面倒を見てもらっていないと感じたりすることがきっとあると思います。ナーバスになって日本人どうしでケンカすることもあるでしょう。
そんな中で、日本にいたときは気づかなかった当たり前のことのありがたさに気づいたり、我慢したり乗り越えたりする力を身につけて一回り大きくなって(たいがい体重もですが)帰ってきてくれるはずです。
留学費用を払って、数ヶ月の寂しい思いを我慢して送り出してくれるご家族の気持ちに応えるためにも一人ひとりが気持ちをしっかり持って有意義な時間を過ごしてきてくれることを願っています。