小笠原流礼法の授業
中1では小笠原流礼法の授業が始まりました。
マナー教育は早いうちからと、昨年の中1からスタートした試みです。今年の中2はそのベースがあるためか、茶道の授業もとてもスムーズに進んでいます。
今日は礼法の初回の授業です。講師の先生から、「礼法を学ぶことについてどのようなイメージを持っているか」とご質問があると、
「社会に出てから役に立つ」という答えから、「面倒くさい感じ」という正直な(?)答えまでいろいろです。
先生から、マナーは「相手を思いやる気持ちが先んじるもの。~してはいけない、~しなくてはいけないを優先すると形ばかりの心のないものになってしまいます」と、お話しがありました。
例えば「畳の縁を踏んではいけない」というのも、実は形だけ残ったことで、マナーとしては定められていないそうです。
(将軍のお膳を運ぶ女中が、息がかからないようお膳を上に上げて運ぶ時、畳の縁に躓かないようにしたというのがもとだそうです。)
まず、立礼の仕方が三種類(会釈・敬礼・最敬礼)あることを学びました。
最初に息を吸いながら腰から上体を倒していき、止まったところで息を吐き、また上体を戻しながら息を吸います。動くときに息を吸うのは、吐くときは体の線がゆるむからだそうです。そして、礼が終わったあともすぐに髪の毛をいじったりしてはいけません。「残心」といって、相手への礼を尽くすそうです。
次は物の受け渡しです。
本を渡す際は相手の取りやすい高さに。落とさないよう右手を残し、手を離すタイミングに気を付ける。ペンを渡す際はキャップを外し試し書きをしてから利き手にとりやすい角度で。そして、物を渡すときはこちらから相手に近づく。
一つ一つの動作について、生徒に考えさせ、動作の込められた「相手を想う」心を教えてくださいました。
さて、あるクラスの担任ブログから、
ご担当の藤原先生から「礼法を学ぼうという意識、私を敬ってくれているという意識がよく伝わってきます」とのお言葉を頂きました(が、授業後に先生が教室を出られてまもなく「キャ~」という緊張の解けた声があがり、戻ってこられた先生から「残心は?」とご注意を頂きました。次回は「相手を(見えなくなるまで)想う」ことを心掛けたいですね)。
「音の慎み」も教えていただいたのに、最後に椅子を机に入れるとき、ギギーと音をさせる子も。さて、全6回のシリーズでどこまで身につくでしょうか。
大人が読んでも大変勉強になるテキストです。ご家族もお家で「復習」にご協力ください。きっと子供達にとって将来の財産になることと思います。