2007/12/22 土曜日

終業式

カテゴリー: その他 — 漆 @ 11:29:32

584.jpg 今日は終業式でした。明日からも、冬期講習、クラブ、合唱祭練習と登校する生徒は多いですが、とりあえず2学期も一段落です。

式では水泳部、体操部、書道部、写真部、バトン部、ジュニア読書大会、留学生のシーナさんの弓道一級の表彰を行いました。一人ひとりに賞状を渡したいところですが、本校はクラブが盛んで賞が多く、時間の関係で丁寧にねぎらえないのがいつも心残りです。

新年は気持ちが改まり、新しいことにチャレンジするにはいい機会、生徒にはこんな話をしました。
(ほとんど人から聞いた話の組み合わせで恐縮なのですが)

松下幸之助が、成功の秘訣は?と聞かれて答えた一言を信じて実践した人がいた。その人はマクドナルドの藤田田。
座右の銘は「凡眼には見えず、心眼を開け。好機は常に眼前にあり」

その藤田田に感銘を受けた少年がいた。何度も面会したいと電話をしたが断られ、とうとう、佐賀から飛行機にのって直接訪ね会うことができた。
「高校を卒業したらアメリカに行って、飛行機や石油や自動車などの勉強をするつもりだがどう思うか」と聞いたところ、藤田田は「これからの時代はコンピューターだ」と答えた。その時16歳だった少年がソフトバンクの孫正義。

松下幸之助の一言は「成功するまであきらめないこと」
同じ言葉を何千人もの人が耳にしただろうが、実際に行動に起こした人は数えるほどだろう。そんなこと?と思うかもしれないが真理なのかもしれない。エジソンが電球を発明するまでの数千回の失敗について「この方法ではうまくいかないことを学んだだけ」と語ったという逸話もある。

私たちの学校も、常に前向きにチャレンジしてきたが、批判もあった。多くの人は保守的で(もちろん、それも必要で大切なのはバランスなんですが)、新しいことをしようと思うとき、できたらどんなにすばらしいかより、しない言い訳の方が何倍も頭に浮かぶ。

実験台が云々と批判して何もしないのは楽だが、責任をとりチャレンジする人が社会を発展させる。その勇気がある人は5%とも言われるが、この学校の生徒、卒業生はそういう人であってほしい。(こんな話でした)

こういう話をするとき、私は半ば自分自身に言い聞かせるような気持ちになります。学校は将来ある大切な子供達を預かる場所、基本的にはリスクに対して慎重で保守的であることが大前提です。しかし、うっかりすると、それが大義名分、言い訳になり、ここをこうしたら子供達にとってずっといいのに、というアイディアからも遠ざかってしまいます。

校長になり、リスクを背負う立場になり、教育界の様々な事件、事故のニュースを聞く度、よかれと思ってやったとが裏目に出たらどうしようと、後ろ向きになっている自分にはっとすることもあります。

そんな時、勇気を与えてくれるのが、生徒や卒業生が失敗を恐れず様々なことにチャレンジしていく姿です。
創立者はいつも前向きで明るく凛としていて、困難があっても人のせいにせず、夢に向かって、今、自分のできることをコツコツやる人でした。この創立の精神が生徒、卒業生の言動に根付いているのでしょう。

(写真:昨日、理科の特別講座をやったのですが、その時、ゲストティーチャーのソニーの方が「今日来る予定だった者の母親がこの学校出身だそうで」と写真を持ってきてくださいました。中学修学旅行のもの。よく見たら一緒に写っている教員は理事長でした。うれしい御縁でした。)