2007/12/13 木曜日

桃恋茶のその後

カテゴリー: 28プロジェクト:社会 — 漆 @ 10:32:23

ポッカとのコラボレーションで製品化された桃恋茶のその後です。
工場見学に行った生徒が「自分の子供が世に出るような気持ち。多くの人に喜ばれ、一本も無駄にならないよう売れてほしい」と言っていましたが、その思いは叶ったのでしょうか?
最終授業でのポッカさんからのご報告では、「売り出した最初の週は、松嶋菜々子さんが生茶のCMを始めた週の売り上げをこえた」とのことでした。
と、ここまで聞いて生徒は万歳していましたが、話題性に支えられた面もあったのでしょう、その後は下降してしまったそうです。
少し残念そうな子供達に、ポッカの方から
「私はこのプロジェクトに参加して、会社の仲間から生き生きしているねと言われるようになった。桃恋茶の話になると社内が笑顔になる。たとえ売り上げが落ちてきましたという話でも」
「みなさんの純粋な熱意に触れて仕事の意義を再確認することができた」というお話しがありました。

ポッカ始まって以来ということもあったそうです。それは、事前に「こういう年齢の人に、こんなシーンで飲んでもらい、こんな感想をもってほしい」と考えて製品を作りこんでいったそのまま、ほとんど予想通りの結果が得られたことだそうです。
なるほど、女子中高校生向けのドリンクということで、まさにターゲットがターゲットのことを考えて作ったからなのでしょう。

知人に「これって、売れると利益は学校にも入るの?」と聞かれましたが、教育目的でやっていることなのでそれはありません。文化祭での利益のみ、カンボジアの学校建設募金に寄付して頂きました。ポッカさんの方も、社会貢献目的で協力してくださり、「会社の姿勢を世の中に知ってもらうことができた」と言ってくださっています。

生徒が最後の授業でこんな感想を述べていました。
「いつも自分は買う側だったけれど、なにげなく手にする商品の裏に多くの人の苦労があることが分かった。大人になったら仕事をする側の人間として、その思いや意義を逆に中高生に伝えてあげたい。」

聞いていて今年の卒業生の言葉を思い出しました。
「学校の中にいると、社会にどんな仕事があるか分からない。やりたいことがあってもそれがどう世の中とつながっていくのか分からない。でも、外の世界と触れる学習に参加して、将来を考える上で、今まで見えなかった関係性が見えてきた」

これからも、学校の外のみなさんの力をお借りして、生徒達に今と未来がつながっていることを伝え、将来社会に貢献するような女性を育てていきたいと思います。