茶道の授業(4回目、5回目)
茶道の授業が終わりました。4回目は点てたお茶をクラスメイトに飲んでもらいました。
5回目はいよいよ最終回です。①お茶を点てる ②お菓子を運ぶ ③お菓子をつける(セットする) ④お茶とお菓子をいただく、の4つの行程を全員が交替で行いました。ちょうどこの日はイギリスの姉妹校の校長先生がいらしていたので、ご案内がてら私もお客様役になり、生徒が点ててくれたお茶をいただきました。とてもおいしかったです。 担任ブログを見ていたら、生徒のこんな感想が載っていました。
◆茶道を習うのは初めてだった。やっぱり相手を思いやる気持ちは大切だと思った。茶道や華道は、そういう思いやる気持ちを大切にした日本だったからこそ、生まれたものなんだなぁと思った。今後、外国へ行くことになったら、胸をはって紹介できる日本のことが、1つ増えた。
◆全て、相手の気持ちを考えている動作ばかりだったので、昔の人は相手を良く観察していたんだなあと思った。ちょっとした動作が相手を不愉快にするのは、今も昔も同じだと思った。お茶は自分とは無縁の世界だと思っていたけど、やってみて、そこまで遠くなくて手軽にできると思った。
◆今回の茶道の授業を受けて、茶道の心がよくわかりました。祖母に話してみたいです。
◆今回のお茶を通して、一つのことを丁寧にすること、人を思いやることがすごく大切だと思いました。
◆お茶を点てるのは初めてだったので、良い経験になりました。礼儀とか社会に出ても必要だと思うので、役立てたいと思います。
最後の挨拶の時、弘田先生が「みなさん、ご苦労様でした」とおっしゃると、素直な某クラスの生徒たちは、そのまま言葉を返して、「ご苦労様でした」と口をそろえて言ってしまったそうです。う~ん、初回と変わっていない(泣)。大切と頭で分かっても礼儀作法が身に付くまでは時間がかかりますね。
生徒は同じ体験をしても、こちらの願ったとおりにすぐに身に付く子、気づくけどしばらくすると忘れてしまう子、ほとんど変化のみられない子、様々です。しかし、長年、卒業生を出しその成長をみていると、「ほとんど変化なし」と見えた子の心の底に、実はその体験が沈んでいて、大人になったとき、何かのきっかけで浮かび上がってくるということにしばしば出会います。
種をまかなければ花は咲きません。中高時代にまいた種が、いつかきれいな花を咲かせてくれるよう、長い目で成長を見守りたい、そんな思いで私たち教員はせっせと沢山の体験を用意しているのです。
(時々おでこに「忍」という文字のシワが浮かび上がってきそうになるけれど・・・)