2013/7/11 木曜日

メリー・ゴートンの講演会

カテゴリー: 28プロジェクト:世界,その他 — 漆 @ 17:49:33

今日は答案返却日です。教室からは悲喜こもごもの叫び声が。

月曜の夜は今、世界で話題になっているエンパシー(共感力)教育の第一人者、カナダのメアリー・ゴードンの講演会に行きました。彼女の創始したルーツ・オブ・エンパシーというプログラムは今、世界50万人の子供達に実施され、ナショナルカリキュラムとして導入している国もあります。

プログラムの最初に、赤ちゃんとそのお母さんが子供達の前に登場し、言葉の話せない赤ちゃんが今どんな気持ちなのか、その感情に心を寄せ、話し合います。

そして、それをベースに子供達はまず、自分の感情に目を向け、次に人にはそれぞれ違った感情があることに気付いていきます。

印象に残ったことは、

・エンパシーの教育は科学的なアプローチであり、効果を裏付ける数値的なデーターがあること。

・エンパシーは生まれつきのものではなく、教育によって身につく力であること。

・人の気持ちに共感するためには、まず、自分の気持ち、感情に共感することが必要であること。(これは、日本人は苦手かもしれません)

各国の大学や研究機関で発表されているデータの中に、エンパシーが高まると反比例して攻撃性が低まる、いじめが何%減る、学力が上がるなど様々な数字があり、そこにも興味をひかれました。

うれしかったのは、会場に本校の保護者、生徒の顔があったことです。

メアリーとの質疑の時、品女生が手を挙げてこんな質問をしました。

「私は中学2年生です。私は自分の感情に敏感でないのですが・・・」

会場の人たちからあたたかな反応があり、メアリーが

「この場で、手を挙げてそして、立って意見を言うというのは本当に勇気のいることです。あなたはとても勇気のある人です」

と2回静かに繰り返し、自分の感情へのアプローチの仕方をアドバイスしてくれました。

そして、その翌日の自宅学習日は、メアリーを文部科学大臣にご紹介しました。参院選前の多忙な時期にも関わらず、1時間近くお話させていただきました。

いました)

エンパシー教育は、生徒の毎日の学校生活での人間関係、そして、将来、世界に羽ばたき、様々な価値観の人々とともにやっていくために。欠かせない教育です。生徒の今と未来のために、これから取り組んでいかなければならない分野だと思っています。

この翌日の自宅学習日には、昭和女子大のグローバル人材フォーラムに行き、そこでも多くの学びと、おもしろい出会いがあったので、それはまた後日、シェアしますね。

*明日は芸術鑑賞で英国ロイヤルバレエを見に行きますので、ブログはお休みです。

*本校の取り組みが28プロジェクト中心に放映されます。品川ファミリーみなさん、取材協力ありがとうございました。

7月13日(土)16時~17時 BS-TBS 「選択の時~マネジメントを科学する~」

« 前ページへ次ページへ »