2012/8/25 土曜日

⑭大学出張授業(明治学院大学・社会学)

カテゴリー: 授業・学習・進学 — 漆 @ 15:36:06

担当の三井からの報告です。

大学出張授業 若者・メディア・ファッションから考える社会学  佐藤正晴先生

大学出張授業、社会学分野は、「若者・メディア・ファッションから考える社会学」と題して、明治学院大学の佐藤正晴先生にお話をいただきました。

佐藤先生は、女性ファッション誌を切り口に流行の移り変わりを見る社会学を研究のテーマとしていらっしゃる先生です。先生のお話には、Seventeenやpopteenなど、生徒達が普段なじみのある雑誌の名前や、今人気のタレントの名前など生徒にとって親しみを感じるワードが出てきたので、生徒たちはそれだけでこの授業に親近感を覚えたようでした。
女性雑誌から読み取れること、その第一は流行の移り変わりです。

現在の高校生の一番人気は、Seventeenやpopteenだそうですが、1970年代前半の女性誌の主流はan・anとnon・noでした。おしゃれなライフスタイルを紹介するan・anと、おしゃれで旅行好きな女性が愛読するnon・noが多くの女性から支持され、「アンノン族」という言葉が生まれました。
ちなみに、モデルが着ている服がどこで売られているかを初めて紹介したのがnon・noだそうです。そして、non・noの成功をきっかけとして、女性誌はカタログ的情報誌の要素が主流となりました。今や女性誌は広告主導。広告のページが半分以上という雑誌が大半なのだそうです。
そういえば、本屋ではよく、明日次号が発行される日なのにまだまだ山積みといった女性誌を見かけますが、それでも女性誌というのは広告料収入があるため問題ないとのことでした。
その女性誌、今後は、ただ与えられた情報をそのまま受け止めるのではなく、与えられた情報を吟味し、ネットでさらに詳しい情報を検索し、購入するという主体的な活用を前提として編集されるものが増えると先生はしめくくられていらっしゃいました。
聴講した生徒の中には、将来雑誌編集者を目指している人がいたようで、授業後の質問では「社会学を学ぶことは、雑誌の編集に役立ちますか」という質問が出ていました。また、授業が終了した後も、廊下で数名の5年生につかまってしまった佐藤先生は、そのまま10分ほど生徒の質問にお答えくださっていたようでした。本日の授業が、生徒が進路を考える上で、良い材料になった証拠だと感じました。

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