茶道の授業(一時限目)
2年生の道徳の時間で茶道の授業が始まりました。
講師は遠州流の弘田先生です。先生は80代、本校の卒業生でもあります。第一回は茶道の歴史や礼儀作法に関する基本的なお話しのあと、立ち方、座り方、歩き方、お辞儀の仕方、ご挨拶の仕方を実習しました。
歩き方では下座の足から出て、畳のヘリを踏まないようにするのですが、歩幅が合わず、ツーステップになってしまう子も。歩き方がきれいなのに、なぜかつま先が上を向いてしまうのはブラスバンド(マーチングの癖なのでしょう)、飲み込みがいいのは体操部、など、一人ひとり特徴があってほほえましかったです。
先生のお話しを一部ご紹介します。
◆礼儀作法の基礎として、大切なことは二つ。言葉遣いと姿勢。この二つはあなた達の人格を表す。この二つがどうかによって、回りへの印象も大きくプラスされたりマイナスされたりする。
◆茶道は常に相手の身になって考える。例えば、時候に合ったお花やお菓子でおもてなしする。客はその心遣いを読み取って感謝する。このお互いの思いやりの心が基本。自分のことだけを考えていてはいけない。
◆私は品川女子学院が大好き。本当にいい学校だと思うから。そして、学校をよくするのも悪くするのもは生徒次第。みなさんがいいことをすれば学校がよくなり、もし、自分は今を悪いことをしているなと思ったらそれは学校を悪くしていることでもある。
先生は、授業の後、「こんな年寄りの話を聞かせて申し訳ない」と何度もおっしゃっていましたが、子供達にとって、自分の祖母より年上の方のお話を聞く機会は貴重です。しかもその方が同じ学校の卒業生なのですから、響き方が違います。みな神妙な顔で伺っていました。
これから始まる授業を通して、日本文化の一端を垣間見、私たちの祖先が大切にしてきた思いやりの心を身につけてほしいです。
(写真:ご挨拶は「ごきげんよろしゅうございます」まだ、ちょっと背中が丸いかな?)