2010/7/14 水曜日

企業コラボ 岩塚製菓 役員プレゼン

今朝は玄関を入ってくる生徒、生徒、顔に「あっつい」と書いてあります。遅刻ギリギリの子はもう汗だくです。
そんな中、高等部は模試、中等部は総合学習の日でした。

1年、2年は行事の準備などをしていたので、私は3年のプレゼンにはりついていました。

今日は、各クラス代表作品のプレゼンで、岩塚製菓さんから26人ものみなさんがお越しくださいました。
社長はじめ役員のみなさんの前で、生徒と各クラス担当の社員の方が一緒に発表をします。品女バージョンとして実際に販売される製品を決めるプレゼンなので、残念ながら具体的な提案内容はここではご紹介できませんが、
その様子をご報告しますね。(1年生の情報の授業でプレゼンソフトは使いこなせるようになっています)
前回のプレゼンで寸劇を入れたチームがウケたためか、他のクラスもいっせいにそれを取り入れています。
お菓子のパッケージのキャラクターを主人公にしたコントをやったチームがあって、どうなることかと思ったら、
「幅広い消費者に浸透させるため、キャラクターに物語性を持たせます。QRコードからそのストーリーに・・・」とまとめていました。
新奇性、差別化、情操ベネフィットといった言葉もいつのまに覚えたのか、当たり前のように使っています。

自分たちの主観だけでなく、アンケート調査も行い有効回答数もきちんと示していました。

「私たちがこの味を思いついたきっかけは、家族旅行先の旅館で・・・オリエンタルランドで・・・」という話を聞いていると、この子達が新商品を作るため、いつでもどこでもこのことを考え続けていた真剣さが伝わります。
中に、「岩塚製菓の見学に行った新潟で食べた○○(野菜の名前)の美味しさが忘れられなくてこの味にしました」というチームもありました。(今年の2年生も楽しみにね)
今回は「ふわっと」というスナック米菓の品女バージョンを提案していますが、
「口周りの汚れを防ぐためにこういう形にしました」
「これまでの販売商品すべてをチェックしたところ○○系の味がなかったので」
「野菜の効能が・・・カロリーが・・・」
「友達とのコミュニケーションツールとしての話題性を」
と、女子中学生ならではの視点での提案が次々と出てきます。

各班がよく使う言葉を拾っていくと、この子達にとってお菓子とは、単なる食べ物でなく友達や家族との楽しい時間を作り出すものであることが伝わってきます。

このコラボは遊びでなく、実際に世に出す製品作りなので、クラスのプレゼンごとに役員のみなさんから厳しいし質問も出ます。それにチームワークよく答えていく社員の方と生徒の様子をみていると、大人と子供という年齢を越え、一年以上をかけてチームでやってきた絆を感じました。
社員の方々のイキイキした様子に、役員の方が、「○○(社員の方の名前)のあんな顔は初めて見た」とおっしゃっていましたが、それは生徒にも言えることです。よく私に叱られる子や、普段は人の後ろにいることが多い子が、前に出て一生懸命プレゼンをしている様子に思わずジーンときました。
今日の招待状は各クラス、自分たちで工夫して出したそうで、役員の方から
「みなさんの工夫を凝らしたカラフルな手紙をもらって、何十年ぶりのラブレターをもらったような気がしました」と言っていただきました。
最後に槇社長からこんなお話しがありました。

この製品は、大学を卒業したばかりの女子社員(会場にいらしていました)の提案で作ったものです。
ネーミングで役員から「やわらか揚げ」がいいんじゃないかという案が出て、おじさん達はみんなそれでいいんじゃやないかと賛成したんですが、提案者の彼女だけが「それではだめです!」と反対して今の、「ふわっと」という名前になりました。(そして、ヒット商品に)

そうして誕生した製品の新しい味を今、みなさんに考えてもらっています。
これまで、何十もの味が出て、もうこれ以上無いんじゃないかと思っていたのに、今日は思いがけないアイディアが出て驚いています。みなさんには、大人が考えもつかない「無からものを見る」目があります。

クラス代表が決まった後も、試作品をクラスみんなで試食したりと、一年以上、全員で考えてきた製品の発表会でしたので、どの子もみんな真剣に聞いています。

企業コラボは、有志参加の特別講座から始まり、今は総合学習の授業の中で実施するようになりました。こういう姿を見ているとこれまで企業との交渉など、様々な困難を乗り越えて、学年全員が参加できる形を作ってきて本当によかったと思います。

お礼の気持ちをこめてアレンジを。(フラワーアレンジ部作成)

これから文化祭に向けさらにブラッシュアップされていくことでしょう。

2月の販売を楽しみに応援してください!

*本日の産経新聞東京版にこの岩塚製菓とのコラボが取り上げられました。

最近「大学の向こう側」実感させる教育を中教審が報告、という記事が出ていましたが、本校がこれまで長年取り組んできたことがようやくこういうところでも話題になる時代がきたなと感じました。(あ、ちょっと自慢?)

*目黒美術館で開催されていました遠州流の展覧会の図録をいただきました。図書室に入れておきます。
また、遠州流事務局より、「ご興味のある生徒さんへ」と銀座松屋で開催される「鉄道模型ショウ2010」(7月21日~26日)と水木しげるの展覧会「ゲゲゲ展」(8月11日~23日)の招待券をいただきました。事務所窓口においてありますのでご利用ください。
(テツコちゃんてうちにもいるのかしら・・・)