ポッカコラボ製品「桃恋茶」発売
ポッカコーポレーションとのコラボ製品、「桃恋茶」が2年の歳月をかけてついに製品として世に出ることになりました。
きっかけはポッカさんが本校の「28プロジェクト」の「将来の日本社会を支えるような女性を育てたい」という趣旨に賛同してくださったことでした。ほぼ毎週、社員の方がボランティアでお越しくださり、「商品開発を題材に実社会を学ぶ特別講座」が続きました。
あくまでもその過程で社会人の方と接することによる「学び」が目的で、まさか本当に商品化されるとは思っていませんでした。
途中、思ったより開発に時間がかかり、現6年生から、プロモーション部分を下級生に引き継ぐことになったり、会社の体制がMBOにより変わったりと、継続ができるのだろうか?という時期もありました。
関わった生徒たちは(講座参加者はもちろん、アンケートなどでは全校が協力しました)これまでの努力が形になった喜びでいっぱいです。
文化祭では、生徒による記者発表会が行われました。リハーサルのあと、一晩で内容を変えて準備をするという生徒に「文化祭は他にもクラブ、クラス、沢山役目があるから大変でしょう?」と声をかけたら、「それを覚悟でやっていますから大丈夫です」と答えが返ってきました。
発表会には朝日、日経、日テレ、共同通信・・・様々なメディアの方がお越しくださいました。緊張して多少のぎこちなさはありましたが、全員が少しずつ分担し、最後までしっかりとプレゼンをやりきりました。
保護者の方が後ろで見ながら、目に涙を浮かべていました。あとで、何人もの方が「自分の子供じゃないみたいでした。こんないい経験をさせていただいて・・・」とおっしゃっていました。
途中、PCが動かなくなるというアクシデントがありましたが、とっさに司会の子が「頑張りすぎて資料が重くてご迷惑をおかけしています。パワポの担当者は家が遠いので、毎朝4時起きでした。」それでも動かないと、「では、この時間を利用してお手元の桃恋茶のパッケージについてご説明しましょう」とつなぎ、会場が和やかなムードになりました。
最後の質疑応答で、「これなら勝てるというライバル製品は?」と聞かれ、「すべての製品に勝てると思います。そういうつもりで作りました。」と返したときも笑いが起こりました。
いざというとき臨機応変に対応したり、場の空気を読んで和ませたりすることも、社会人との接触の中で学んできたのでしょう。子供達の発表の中に「製品化もうれしいが、何よりも社員の方から仕事や生き方を学んだことが大きかった。将来のことについて真剣に考えるようになった。この学びをいつか社会に還元したい」という言葉がありました。
2年間最初から最後までずっとつきあってくださったポッカの武田さんは、理系出身、研究所で8年、マーケティングセクションで4年半お仕事をなさっています。
◆開発した飲料を海外で作るときは開発者自身が伝えないと違ったものができてしまうこともある。語学は大切
◆会社でのポジションが変わると理系出身であっても専門以外の能力が必要な場合もある
等々、授業の中で様々なお話しをしてくださいました。また、これまでのお仕事、そしてこの28プロジェクトに参加なさった経験から、「どのセクションにいても大切なことは、自発的に物事を進める力」ともおっしゃっていました。生徒にとって武田さんのようなロールモデルと出会うことが、企業コラボの大きな意義です。
文化祭での先行販売は完売。個数は2,347個、利益はすべてカンボジアの学校建設に寄付してくださいました。ポッカコーポレーションの皆様、これまで生徒達に多くの学びをいただきありがとうございました。
*桃恋茶は以下の店舗で販売されています。
AMPM・ミニストップ・デイリーヤマザキ・ポプラ・新鮮組・アイロムロハス(ファルマルシェ)・Kポートマート・京急鉄道売店・東急鉄道売店(一部)・東武東上線鉄道売店・
京王鉄道売店(新宿,渋谷,明大前,高井戸,久我山,高井戸)・セブンイレブン(東京南部)・イオン・ダイエー・マツモトキヨシ・ウェルシア・ナチュラルローソン(10月中旬より)