特別講座 防災ガール・アクティブラーニング
今日は1年生国語のアクティブラーニングをのぞいてきました。自分たちで考えた課題についてチームで発表していました。本校ではこれまで10年近く、行事や総合学習を中心にこのような形を実践してきましたが、文科省でもこうした形式を推進することになり、これからは、各教科の授業でも実践されることになります。
こうした授業を通して身につけたい力は、主体的に考える、表現する、チームで協働する、そして行動する・・・社会に出たときに必要になる力です。現在、大学教育、大学入試でもこうして付けた力が評価されるような方法を考えるべく、改革が進んでいます。今の小学校6年生が大学を受けるときに本格導入できるよう、現在の高校1年生から徐々に大学入試が変わります。
いち早く情報をキャッチし、改革の過渡期の生徒達に学びの場を提供していきたいと思っています。
さて、こうした学習の形式を実践してきた場の一つ、特別講座の様子を教頭の澤本からご紹介します。
日本ではこれからの30年という長さで考えるとき、多くの人が被災する確率が高いのに、そのとき、四人に三人はどうしていいか分からなくなるそうです。この日は、震災をきっかけに社会に防災意識を浸透させようと、会社を辞めて活動を始めた若い女性による講座でした。
担当の澤本からの報告です。
非営利団体「防災ガール」設立者・代表である田中美咲さんをお迎えして、「ソーシャルスタートアップ講座--防災をもっとオシャレでわかりやすくする「防災ガール」--」を開講致しました。
田中美咲さんは、世の中の社会課題を解決するために起業をした20代の女性で、本校の生徒のロールモデルとしてまさにぴったりの方です。 当日は、まず田中さんのプレゼンテーションから始まりました。
今どのように社会課題を解決する事業を行っているかを、その出発点から語っていただきました。
ポイントを絞って分かりやすく構成されたこのプレゼンテーションだけでも、必見の価値があったと思います。
私自身が参考にさせていただこうと思いました。次に、「災害が多い日本で若者が防災対策をしていない、この現状を解決するアイディアを考えよう」というテーマで、事業開発・アイデアブレストワークショップを行いました。
4年生と2年生、3年生と1年生というように、上級生と下級生混成のグループを5班作り、話し合いが始まりました。
それぞれが出した案を相談してまとめていきますが、ただまとめるだけでなく、誰かに話してその反応を材料とし、さらにブラッシュアップするという過程を経るように条件が出されています。 早い段階で方向性が決まる班もあれば、時間ぎりぎりまでまとまらない班もあります。
田中さんや、“防災ガール”として活躍されている現役大学生の出雲恵里加さん、梁川菜美さんに次々に質問し、そのアドバイスを参考にして自分たちの案を見直していきます。
上級生がうまく話し合いをリードし、下級生も臆せずに自分の意見を言って、真剣ながらも和やかで楽しそうな雰囲気でワークショップは進みました。
各班の発表に講評をいただき、最優秀班はプレゼントまでいただいて大喜びでした。 さらに、参加者全員に八つ橋のサプライズ・プレゼントもあり、90分があっという間に過ぎてしまいました。すばらしい機会を作って下さった田中さん、出雲さん、梁川さん、本当にありがとうございました。 最後に生徒の声を一部ご紹介致します。
■自分がいかに防災について考えていなかったかが実感できました。みんながみんな、防災を意識できるようになればいいと思います。
■家族と家にいる時しか避難についてよく分かっていないので、一人で学校から帰っている時や家に一人でいる時の防災対策を考えなければならないと思いました。
■ディスカッションをする時に“コンセプト”をたてるのはとても大事だと思いました。
■今回の講座で、もし世の中で困ったことがあれば起業しよう!という思いを持ちました。会社でうまくやるだけでなく、世の中で何が必要か今から考えていきたいです。
*この日の様子が、団体のHPに記事としてアップされています。