2010/1/19 火曜日

過去問の解き方・教科イチ押し 国立科学博物館

カテゴリー: 受験生,授業・学習・進学 — 漆 @ 16:43:11

いよいよ明日は出願開始です。

最後に過去問の復習をしている受験生もいるかもしれませんね。私が国語科の教員として大学受験の生徒を指導したり、国語の問題を作ったりして気づいたことをいくつかご紹介します。

いろいろなやり方、考え方があるので、あくまでもご参考まで。

試験が迫るとつい、暗記ものに走りがちですが、長い文章を読むカンが失われないよう、直前まで長文は読んでおいた方がいいと思います。

1,国語の過去問を解くとき

■ 国語で同じ問題が出ることははまずありません。そこで、過去問の答え合わせで大切なのは、○×ではなく、なぜ合っているか、なぜ間違っているか自分の考え方の道筋を確認することです。

選択肢だからできたけれど、記述だったら書けたかな?と様々な角度で考えると一つの過去問を解くために使った時間が、答え合わせの時点で何倍にも生きてきます。もう一度、志望校の過去問を角度をかえて見なおしてみてはどうでしょう?

■ 言うまでもなく、学校によってそれぞれ傾向があります(句読点の数え方が違うことも)。それを整理しておき、試験に向かう前に、頭を切り換えておくことも必要です。

漢字の訓読み、文法問題が必ず出るというのであれば、小学生が習っているものは限られるので準備ができます。

抜き出し問題の答えが比較的近くにある、遠くにある、必ず空欄補充が出るなど、知っていれば1回目に文章を読むときその心構えで読めるので時間が有効に使えます。

決まった形の問題が出る、また、設問全体の構成に型のある場合も。手前の問題が後ろの問題のヒントになるように作られていたり、後ろの選択肢の文章を先に読むと、手前の問題が解きやすくなるなど。
これを分析しておくと、時間内に解く順番をシミュレーションしておくことができます。

選択肢の文章の作り方にも特徴があります。最後の二つまでは絞れるんだけど・・・というお子さんも多いのでは?その二つをブロックに分けてじっくり見てみます。

正解の方には、選ばせるための根拠となる言葉があり、不正解の方には消去させるために入っている言葉や注意しないとうっかり引っかかってしまう言葉があるはずです。そこに学校による傾向が見えてくることがあります。

■ 同じ学校を複数回受けるときは、疲れていても、さっと復習して次にのぞむことをすすめます。問題をもらえなくても間違った実感のあるものはなぜ間違ったかどうしたら解けたか考えておきます。

また、国語の話ではありませんが、理社の時事問題はその年の傾向もあるので、他校で出た同じような問題が続けて出ることもあります。分からなかったものは調べておいた方がいいでしょう。(もし、間違えたままにしていて、もう一度出るとショックを受けてしまいます)

■ お子さんが時間を計って過去問を解くとき、その様子をじっくり観察したことはありますか?子供は思わぬところに時間や点数を失う癖があることがあります。ほんのちょっとした手順を工夫するだけで、解答する時間に余裕が生まれたり、ケアレスミスが防げたりするものです。

ある受験生は時間内で問題が解けませんでした。几帳面で字がとても丁寧、書くスピードが遅く、一つ一つきちんとやりたいタイプなので、どこか一箇所でつまると先に進めないのです。

それに気づいた父親が、問題の横に所用時間を書いていき、見直し時間を入れて、頭を切り替えさせたところ、その問題は時間内に解くことができ、それが自信になってそのやり方が定着したという話を聞きました。

次回は、問題を解くときのヒントを。

さて、教科イチ押し続きです。国立科学博物館見学の様子を引率の石井からご紹介します。

朝の集合時刻にJRの電車が遅れ、80名中10名程度が集合時刻に間に合わないというハプニングがありましたが、参加した生徒達は、有意義な時間を過ごすことができたようです。

国立科学博物館は、名前が示すように、科学に関する様々な展示があり、その内容も国立という名に恥じぬ価値のものばかりです。

また、ちょうど、北海道大学、新潟大学、同志社大学の各大学の研究内容を紹介するイベントも行われていて、生徒達は、クイズやゲームなど楽しく見学できるしかけを楽しんでいました。

kokuritukagakuhakubutukan.jpg写真は、新潟大学の展示を見学していた留学生達と撮りました。

しっかりと見学すると2~3日はかかると思われる大きな博物館でしたが、事前に見学したいものを決めて各自見学を楽しんでいたようです。

中学生、高校生は、入館料が無料なので、また、機会を見つけて訪問して欲しいと感じました。