2009/9/28 月曜日

起業体験プログラム 株主総会①

カテゴリー: 28プロジェクト:社会,行事 — 漆 @ 17:04:13

文化祭の翌日、高等部の起業体験プログラムの決算と株主総会がありました。

今年の決算は、販売終了時刻直後に売れたものの会計処理の理解が統一されていなかったようで、手間取りました。保護者で会計士をなさっている方から分かりやすくご説明いただき、総会に間に合いました。

_mg_9654.jpg総会が始まり、一クラスずつ発表していきます。監査役は担任です。

各クラス、数字だけでなく、反省点や工夫した点も説明していきます。

「販売に至るまでの流れを掲示し、来客が待っている間も楽しめるようにしました。」
「一日めに商品を食べ歩きされてしまったので、一つ一つの商品にみんなで食べ歩き禁止のタグを書いてつけました」
「引き継ぎがスムーズにいくよう、トラブル対応を伝達するノートを作った結果、公平な対応ができました」
「販売員の身だしなみを確認するチェックシートを作りました」

中には、商品を発注した会社が文化祭直前に倒産してしまい、問屋さんのご厚意で商品が手元にきてなんとか販売可能になったクラスもありました。
係の生徒が担任からこれを聞き、「私たちから説明させてください」と、クラスでいきさつを報告すると、ショックで涙ぐむ子もいました。

質問や意見が次々出たあと、係の「これ以上悪いことは起きないからみんなでがんばろう」という言葉でまとまり、販売の工夫を考えました。

このクラス、一日目に予想以上に販売がすすみ、部屋をのぞくと、頭を寄せあってなにやら話し合っています。
「このまま商品が少なくなると、次の日に機会損失しそうなので、同型の商品を入れ、名入れのときに使った版でシールを作って貼って販売しようか?」
「いやいや、せっかくうまくいきうなのにあえてリスクをとりにいくのはどうか?」
「名入れでオリジナルにした製品なのに、初日と違うものにしたらお客さんに失礼では?」

私も意見を聞かれ、

「どちらもプログラムに真剣に取り組もうという同じ目的から出たよい意見。方法論が違うだけ。やってみなければ答えはわからない。大切なのはお互いに遠慮しないで気づいたことは全部言って話し合うこと。一番いけないのは、今、黙っていてあとでうまくいかなかったときになって意見を言うこと」とだけ伝えました。

あとで、「どうなった?」と聞いたところ、品物が売り切れた後は、景品を利用してゲームコーナーにしてお客様に楽しんでいただくことにしたとのこと。(ところが、隣の教室はもとからゲームのお店だったためここでまた問題が・・・)

と、予想できないことが次々起ります。そのたびに、頭をひねり、話し合い、ときにはぶつかり合い、正解のない問いをみんなの力で解いていきます。その過程にこそ、このプログラムの意義があります。 

つづく・・・。