社会科特別講座 東京大学(倫理学)②
一学期に行われていました倫理学の特別講座5回シリーズが終了しました。その様子を担当の吉田からご紹介します。
菅野先生特別講座 「素敵な女性ってどんな人?」
日本思想史・倫理学を専攻される東京大学大学院教授・菅野覚明先生をお招きし、1学期の放課後、5年生(高校2年生)を対象として、大学のゼミスタイルで特別講座を開講しました。
以下は全5回のテーマです。・第1回「生きることと学ぶこと」 ・第2回「魂の教育」
・第3回「女性の力」 ・第4回「女子修養の目標」
・第5回「すてきな女性」先生には大学で学ぶ姿勢について次のようなお話を頂きました。
●何か変とか、どうもわからんといった直感は、とても大切にすべきです。相手が誰であれ、おかしいと思ったら、簡単には納得しないという姿勢は、世の中を生きていく時に最も必要なものだと思います。大学の授業も、内容がどんなに難しくても「だからナニ?」という姿勢で向かっていれば、4年間、何なく突破できるはずです。
●「直感」を磨くこと、疑問や考えを「素直」に表現できること、この二つは実は講義のテーマである「一人前に生きる力」の基本なのです。その意味では、みなさんは「きちんと」生きる力をよく身につけているように思います。
講義では、「サザエさん」「ちびまるこちゃん」といった身近なアニメから、柳田国男・折口信夫の言葉、日本の神話、聖書、男女雇用機会均等法など、さまざまな例から「素敵な女性とは何か?」について考察を重ねました。
受講生は、先生の話をもらさず吸収しようと、90分間必死にメモを取り、意見を出し合い、「大学の授業」についていこうと取り組む姿が印象的でした。最終回の授業後の生徒の感想の一部をご紹介します。(受講生それぞれが考察を深めていて、すべて紹介できないのが残念です)
○化粧をする意味がとても面白かったです。古典で「どうしてこんなまわりくどい言い方をするのだろう」と思っていたのですが、遠まわし・複雑な言い方というのは女性が得意とする「深さ」だとわかり、昔の人はすごいと思った。
○「気配」と「気配り」は同じ字を使うことに初めて気づきました。目に見えない、神や仏の「気配」はもちろん、相手の様子や気持ちも「気配」としてさっとくみ取ることも「気配り」なのではないかと思いました。
○化粧や礼儀作法というのは外から強制的に行って、外見をつくろうものではなく、女性の内面 が自然と表れたものなのだと思った。
○「すてきな女性」とは、管理・指導のできる、処理能力の高い人だと思う。しかし、それを機械的・事務的に行うのではなく、美しく表現できるようになりたい。
学問の「面白さ」を体感することのできた講座でした。菅野先生、本当にありがとうございました。
*バトン部よりお知らせ
8/28(金)に行われた東京都高等学校バトン連盟選手権大会で、5位に入賞しました。成績上位のため、全日本マーチングバンド大会にゲスト出演しました。次回大会は、9月5日(土)ジャパンカップです。お時間がございましたら、ぜひお越し下さい。
ジャパンカップ
日時:9/5(土)15:10出場
会場:東京体育館(千駄ヶ谷駅前)
入場券:指定席2900円、自由席1500円