カンボジアへエコバックを送ろう!⑨教科イチ押し見学会(外務省)
少し暖かくなったかと思ったら、今朝はまた冷え込んでいます。そんな中、S&Sプロジェクト委員会が玄関でキャンペーンをしていました。
「ASACカンボジアに学校を贈る会」を通して、本校が建てたSJスマイル・コークスロラウ小学校の子どもたち(335人)に簡易バック(エコバック等)を贈るそうです。 まだ、全員にあげられる個数に達していないとのこと。ご協力をお願いします。(エコバックのような、たたんで送れるものがいいそうです。)
回収日時: 1月24日~31日、2月7日~10日、7時50分~8時10分
回収場所: 東棟玄関
では、教科イチ押しの続きです。今回は、財務省にいる友人から、外務省の方を紹介していただき、初めての訪問だったので、私も同行しました。
英語科の山田からの報告です。
今回、初めて外務省を訪問させていただくことになりました。
最初に省内に入る際、事前に作成されたリストに従ってゲートで確認を受けました。建物に入る際も警備の方が何人かいて、しっかりと顔を確認しており、外部者の訪問は厳しく確認を受けるのだということ、学生という立場だからこそ今回のように訪問できるのだということを改めて認識しました。◇陸奥宗光像
館内は女性外務事務官にご案内いただきました。最初にご説明いただいた陸奥宗光は、幕末から明治時代に活躍した外交官であり、伊藤内閣の外務大臣として不平等条約の改正に努めた人物です。全員で記念撮影。 ◇記者会見室
次に館内へ入り、記者との質疑応答が行われる記者会見室へご案内いただきました。ニュースで放映されるあの部屋ですから、生徒たちも興奮した様子です。
・月曜日を除くほぼ毎日、定例記者会見を実施。外務省と国民をつなぐ場
・記者との質疑は最大30分まで
・真夜中でも臨時会見を行う
・You tube等で記者会見の様子を見ることができる(より速く、より多くの人に情報を伝えることができる)
・顔がきれいに写るよう、実は机に銀色のレフ板が置いてある 等々
再び全員で記念撮影
希望者も撮影させていただきました。
こちらは5年生校長先生も 1年生も 「会見台は可動範囲が広く、上下に動かすことができる」と聞くと早速会見台を上下に何回も動かす人がいて、壊れるのではないかとヒヤヒヤしました…。興味津々の生徒たちです。ちなみに現在の外務報道官は女性だそうで、ここでも女性が活躍しています。
◇外務省女性職員の方からのお話し
会議室の入り口にはこのような掲示が。生徒たちを歓迎していただき、うれしく有り難いことです。
今回お話しいただいたのは、欧州局ロシア課の若手女性職員の方(28歳前後)でした。
外務省入省後、語学の勉強のため2年間ロシアに留学し、その後ロシアやカザフスタンで勤務され、現在は日本で北方領土問題に携わっているそうです。事前にお伝えした質問について、ご自身の経験談を盛り込みながら丁寧にお答えいただきました。いくつか質疑応答の内容を挙げます
Q: 外交官に向いている人
A: 好奇心旺盛で、人とコミュニケーションをとることが好きな人。どこでもやっていける適応能力の高い人。(いろいろな人がいるのだから、どんどんコミュニケーションをとって理解し合うことが必要、と何度もお話しされていました)Q: 学生の時にやっておくべきことは何か
A: 中高生時代は古典文学(日本・外国両方)をたくさん読み、大学生では、ある分野の専門書をたくさん読んでおくこと。また色々な人がいて世の中は成り立っているので、どんどん外へ出て、たくさん人とコミュニケーションをとっておくとよい。Q: 大学でロシア語を専攻したのはなぜか
A: 国連の公用語で、人があまりやらないものを選んだ。難しくて大学では習得しきれなかったが、赴任して半年で慣れてきて、1年でロシア人と喧嘩ができるまでになった。Q: 女性の割合は?男女の仕事の違いはあるのか
A: 全職員約5700人のうち、約1400人(4分の1)くらいが女性。男女の仕事の違いは原則としてなく、給与も同じで、男性同様に働く。ただ育児休暇は3年間、子どもが小さい間は時間短縮勤務があり、女性には働きやすい職場である。Q: 外務省に勤務して得たもの、印象深いこと
A: 日露外相会談の準備等に携わっている際、もしかしたら自分が歴史に残る一瞬にいるかもしれないと感じた。そうした時に醍醐味を感じる。Q: 赴任先で大変だったことは何か
A: 外国での生活はどれも大変で、例えばカザフスタンでは食料事情も日本と違い、気温は-30℃にまで下がり、とにかく寒くて大変だったが、「大変だったことが楽しかった」さらにその場での質疑応答にも時間を取っていただきました。生徒たちは緊張しているせいか、質疑応答で最初はなかなか手が挙がらなかったのですが、次第に質問が出るようになり、ここに挙げきれない沢山の質問に答えていただきました。外交官の仕事やその魅力について、ずいぶん理解が進んだようです。
〈生徒の感想より〉
・一番印象的だったのは「大変なことが楽しい」ということです。外務省の仕事は思っていた以上に忙しく大変で、やりがいのある仕事だと感じました。また中学生で習っている英語が将来役に立つとはこういうことなんだ、と思いました。
・記者会見室では、記者が座るところに座ったり、外務大臣が座るイスのところで写真を撮ったりして楽しかったです。記者になった気分でした。質疑応答では色々な質問に答えてくれたりしてうれしかったです。将来外務省で働きたいです。
・国家公務員のキャリア職の方々に会える機会はないので、本当に為になりました。すっごい面白かったです。
・北方領土問題についても改めて詳しく説明していただいたおかげで、よく理解できました。自分の国の問題だから、もっと普段から関心を持つようにしたいと思いました。
・お話しを聞いた女性職員の方の生活にとても憧れた。海外で仕事ができるし、国家公務員だから外務省で働くのもいいなと思った。
「大変なことが楽しい」という言葉が、生徒たちの印象に強く残ったようです。「英語の大切さを再認識」したり、「自分の仕事に誇りを持って働いている方で、素晴らしいなと思った」と憧れる気持ちを書いていたり、「自分も将来、日本と世界のために働く仕事をしたいと思った」といった感想を多くの生徒が書いていました。◇最後に…
館内のローソンでお買い物。レシートに「外務省」と入るので貴重です。緊張していた生徒たち、ホッとしたのか楽しそうに中を拝見していました。この他館内には、書店や各種食事処、さらには病院まであり、予防接種(国によっては伝染病予防のため必要になります)も受けられるとのことで、生徒たちも驚いていました。
*明日(28日)、ダイヤモンド社書籍オンラインに、松田悠介さん(T