オリエンテーション④エンカウンターエクササイズ
中等部では中一だけでなく、クラス替えごとにエンカウンターエクササイズを行っています。
エンカウンターとは本音を表現し合い、互いに認め合う体験のことです。エクササイズは,自己理解・他者理解・自己受容・感受性の促進・自己主張・信頼体験という6つのねらいを満たすように用意されています・・・と説明が難しいのですが、一言で言えば「友達作りのゲーム」のようなものです。この日のため毎年、生徒の春休み中に担任が研修をうけ、リーダーとなってゲームをし、生徒達は短時間でクラスメートみんなと知り合いになっていきます。単なる自己紹介では固くなって自分が出しにくい子も、ゲームを通して楽しみながら自然にお互いを理解していくことができます。
学年やクラスごとに少しずつゲームの内容を変えていますが、例えば、どんなことをしているかというと、
◆グループで開いた新聞紙の上に乗って、それを半分に折っては乗り折っては乗り・・・最後は紙が小さくなってぎゅっとみんなで抱き合わないと乗れないのでいつの間にか初めての友達とも距離が縮まる。
◆海で遭難したと仮定し、サバイバルのために何が必要か、リストの中から話し合って優先順位をつけていく。お互いの考え方の違いが分かり、また、グループでお互いの意見を尊重しながら話し合うことを覚えていく。
生徒にとって学校の中で一番楽しいこともつらいことも友達関係にまつわることが多いようです。少子化で兄弟姉妹の数が減り、小学校でもクラス人数の少ないところが増えている昨今、元気のいい積極的な子が集まる本校でも、年々、人間関係を上手く築けない子が増えているように感じます。新しいクラスのスタートと同時に行うこのエクササイズが、より多くの友人を作ること、お互いの違いを理解することに繋がっています。