2013/11/21 木曜日

早稲田大学連携授業(社会科学)

カテゴリー: お知らせ,早稲田大学 — 漆 @ 17:46:43

今日は中国の教育関係者の方々が30名、本校を訪問なさいました。この様子は後日ご紹介しますね。

早稲田大学連携授業の続き、担当の田辺(愛)からの報告です。

早稲田大学連携授業 社会科学部 「グローバル時代の平和学入門」

衆議院事務局で調査局調査員も勤めていらっしゃる、社会科学部の中山賢司先生に授業をしていただきました。
最初の発問「平和とはどのような状態のことを言うのか」
とても難しい質問ですが、生徒達は「食べ物が食べられる」「戦争がない」など積極的に答えていました。

平和の定義は時代それぞれにおいて異なり、現代の平和学の出発点は国際連盟、国際連合と同じ「戦争防止」の学問として始まりました。
この学問では、軍拡競争は、他国との均衡点を作りだし、自国を守ることが目標と定義されていましたが、実際のところ、軍拡競争は「核」によって無意味化(「核のかさ」)し、また軍拡競争から戦争につながる確率は150年間の統計で8割以上という結果になってしまいます。

第二時世界大戦が終わり、「平和=戦争がない」という平和学におけるパラダイムが変わります。それは貧困です。
日本では、餓死しそうな人々へ594万トン食糧援助しているにもかかわらず、毎年500~900万トン廃棄しているそうです。
世界には、清潔な水を利用できない人12億人、電気・ガスを利用できない人20億人、1日1ドル未満の生活者12億人、1ドル2ドル未満の生活者28億人。
これらのことから、平和とは何か?戦争がなくとも人々は貧困にあえぐ世の中は平和なのか?生徒達は多くのことを考えさせられたようです。

生徒達の感想としては、
「自国の平和の前に、できることを。食べ物を残さないなど簡単なことから始めるべき」
「衝撃的だったけど、知らないより知ることができて良かった」
「もっと世界のことを知って行動すべき」
「視野が広がった」
などがありました。

日本が恵まれた国であるという認識が、生徒の中で明確となり、世界への視野を広げるすばらしい講義でした。

明日からダイヤモンド社書籍オンラインにてインタビューが掲載されます。(第1回インタビュー