2013/5/30 木曜日

デザイン思考 ①

カテゴリー: 28プロジェクト:社会 — 漆 @ 17:23:34

企業コラボの総合学習と並行して3年生はデザイン思考を学んでいます。昨年から始めたものですが、今年は昨年の授業の改善点を踏まえ、ブラッシュアップされています。担当してくださっているゲストティーチャーの大学生も学生起業家、インタビュアーと、バラエティーに富んでいて、年の近いロールモデルとして生徒たちに大いに刺激を与えてくださっています。

デザイン思考とは何か?

昨年これを体験した生徒が、生徒会誌にレポートをまとめていて、これがなかなかのできなので、連載でお届けします。

生徒会誌より

毎年、品川女子学院三年生が企業とコラボレーションさせていただく『企業コラボ』。 今年は通常の「ビジネススクール」に入る前に、基礎編として「デザインスクール」という段階をふみました。

〈一学期 デザインスクール〉

*  デザイン思考とSNS

「デザイン思考」とは何か学ぶため、慶應大学湘南藤沢キャンパスの坂井直樹研究会の坂井教授と学生の方々に授業をしていただきました。 初めは例年との違いに驚き、期待と不安が半々だったのではないでしょうか。 ですが、年齢も近く魅力的な学生の方々のわかりやすいプレゼンに夢中になっていったと思います。 学生の方々は起業家や学生団体の代表としてご活躍なさっているのですが、そのツールとして「SNS」を使っていらっしゃいます。 そこで数々の「SNS」の個性やマナー、有効的な使い方を教わりました。 上手く使いこなせば価値は高い反面、マイナスになってしまう事もある、ということがよくわかりました。 この授業以前にもいくつかの「SNS」を使用している生徒もいたのですが、これを機に新しく登録したり、使い方を改めたりする様子が多くみられました。 特に使い方が難しいと思われがちな「Facebook」は、知り合いのみと友人になる安全な「SNS」として使えることからか、授業以前とは比にならない人数が使い始めました。

全体会でのプレゼンの後には、各クラスに一名の学生の方についていただき、「ブレインストーミング」のやり方のレクチャーを受けました。

ブレインストーミングのルールで重要なことは、否定をしない、ということです。 どんな実現不可能にみえる意見も否定せず、たくさんアイディアを書き出します。 例えば「品女に欲しいモノ」というお題には、「青春を謳歌するために校庭」「リラックスできる公園」などの設備的なモノから、「先生総選挙」「高校からは共学」というようなユニークなモノまで短時間でオリジナリティーのあるアイディアをクラス内で発表することが出来ました。

*正しい質問を考える

複数枚の写真から一枚選んで、その写真について課題を発見するという作業です。 最初はやったことのない作業に戸惑った私たちですが、学生の方々に教わったブレインストーミングを生かし、たくさんの質問を付箋に書き出しました。

例えば上の写真については、「なんで小さなクリップ二つでとめているの?」「なんで左側はノートなの?」「なんでテープが貼ってあるの?」というような質問が出ました。このような問いは単純なようですが、ただぼーっとみているだけでは気づけません。 必須課題の提出は毎回メールです。 「気づいたものを写真に撮って、それについて質問を考える」。 提出した課題を学生の方々に添削していただき、クラスごとに順位をつけて発表をしていただきました。 優秀作品を使ってさらにレベルアップした意見を班に分かれて出したり、クラス内で意見の共有をしたりしました。 学生の方には、いろいろな視点で考えてみよう、と、アドバイスをいただきました。