華道の授業③
水盤や剣山、花瓶のないお家でも手軽に活け花が楽しめるようにと、この日は花器から作りました。
お花選びに並びます。前回、早く来ると好きなお花が選べることが分かったので、前のクラスが片付けている時から廊下に並んで待っていました。 |
先生から花器の作り方と「投げ入れ」の説明です。 |
「投げ入れ」という言葉に生徒はびっくり!花を投げ込むのだと思ったのでしょう。
実は、私も始めにこのいけ方を学んだとき、ただ花瓶に入れていけばいいのかと思っていたのですが、花瓶の中に枝が止るような仕掛けをつくらなくてはならず、剣山よりず~っと大変。
先生が海外でデモンストレーションをすると、オアシスを使わずに花が様々な角度にぴたっと決まるので「マジシャンか!」と驚かれるそうです。
さて、花器の材料はなんと、ペットボトルです。両面テープで布や紙を巻いていきます。毛糸でもおもしろくできるそうです。(この日、材料を忘れた人は新聞紙を巻きました)
用意よく、お家で作ってきた子も |
コラージュ自由に形作れる葉をくるっとまるめて花器の入り口に沈め、これを剣山がわりに花をさしていきます。なるほど~。 |
黒のタオル地とお花のオレンジが強いコントラスト |
葉っぱを細かく裂いています |
こちらはよく見ると折れてしまった花を底に沈めて外から見えるように工夫しています |
こちらはテープで巻いて花器をつくり、葉っぱをくるくる巻いています |
今日は自由花なのですが、花の表情を見て一番美しい表情を手前に向けて活けること(花にも枝にも裏と表があるんです)、上からささずに手前から向こうへと斜めになるように空間を活かして活けることが約束事です。
生徒達は「お花の顔」という言葉に反応し、花をじいっと見つめてくるくる回し、きれいな角度を探しています。 |
先生が、生徒の作品を見て、ちょっと角度を変えると、まったく印象が変わるのでおもわず「わ~」「おお~」と声が上がります。 |
生徒の話に耳をすますと・・・
「いけ花、楽しくなってきた」
「○○ちゃんの家には剣山があっていいな」
「昔、おばあちゃんがいけてたんで、お母さんがどこかから剣山を探してきた」
「先週の木イチゴの枝、大事にいけたらまだ育ってる」
こうした授業がきっかけで、私たちの祖先が大切にしてきた日本文化を次の世代に伝えていけたらうれしいです。