「スポーツと女性」のパネルディスカッション
日曜に、シンクロの井村雅代先生、早稲田大学スポーツ科学部の間野義之先生とのパネルディスカッションに参加しました。
井村先生には、本校の卒業生2名がオリンピックの代表としてお世話になりました。
「二人ともいいお母さんになったわね~。一流選手はお母さんになったとき子供を『待てる』のよ。中途半端で終わった選手は子供にあれこれ指示して子供を通して自己実現をしたがるのよ」といわれ、なるほど~。
その他にもいろいろなお話が聞けました。
◆オリンピックの後の自分は「過去を教えている」ということに気づき、未来に向かって進化し続けたいと思った。
◆自分は選手としては全くだめだったが、その後もコーチとして続け「やめるということを知らなかった」のが才能だった。
◆外国にどうして日本の技術を教えてしまうのか?と言う人がいるが、コーチは出す一方ではなく、選手からフィードバックされて自分も成長している。
シンクロは北京で終わりではない。失敗できない開催国で自分が結果を出すことによって日本のシンクロが世界に通用するものであることを示したい。
(日本野球がベースボールクラシックで優勝するまでの過程を思い出しました。)
会場には、東京オリンピックのメダリストをはじめ、様々なスポーツの世界で活躍している女性が来場していました。
女子ゴルフで多くの一流選手を育てた清元登子さんの「振り返ると、指導者としてもっともいい仕事ができたのは50代」という言葉を聞いて、私もまだまだこれからだなぁと刺激を受けました。
一般の来場者は申し込み時に自分のスポーツ体験について記入し、その中から数人が表彰されるというイベントがありました。
表彰される人の体験記を聞いていると、「・・・・私の娘は品川女子学院で6年間バトン部・・・」というフレーズが!会場を見ると、なんとよく知った卒業生のお母さまの顔が。校長日記を見て来場してくれたそうです。卒業生の顔も数人見つけ、とてもうれしかったです。
最後に司会の「社会を動かす人、動くのを見ているだけの人、動きに気づかない人がいる」という言葉を聞いていて、変化の激しいこれからの時代に生徒を送り出す私たち教員も成長し続けなくてはとの思いを新たにしました。
(これまた「水泳つながり」です。昨日は、前に生徒に講演をお願いしたこと御縁で鈴木大地さんにお目にかかったのですが、回りの人に「世界一ってすばらしいですね」と言われ、「過去には執着しない、金メダルから離れられないようではダメ」とおっしゃるのを聞き、大地さんも未来に向かって進化しつづけているんだなぁと感じました。数年前から医学部で学ばれていたのですが、最近ついに医学博士を取ったそうです。)
*産経新聞の教育欄に掲載された私のコラムです。年末に台湾の李登輝元総統にお目にかかり、伺ったお話をまとめました。