2013/3/26 火曜日

20教科イチ押し見学会(日本HP)

カテゴリー: 28プロジェクト:社会,授業・学習・進学 — 漆 @ 12:44:45

今日は春らしい天気です。校内の桜が満開になってしまったので、入学式に少しでも花が残ってくれるといいなぁと見上げています。

教科イチ押し、引率の木村からの報告です。

12月18日、 日本ヒューレット・パッカードのPC組立工場を見学してきました。
「hp」の略称のほうがよく知られているでしょうか。
世界的に有名なコンピュータ関連の会社です。
場所は東京都昭島市。
海外資本の工場は日本に無いことが多いのですが、 国内、 それも都内にあります。

まず、 会議室に通され、 会社案内をしていただきました。
会社の沿革や製品のシェア、 様々な場所で使用されていること。

・在庫を持たない完全注文仕様生産で5日後には製品が届く仕組み。
・約2秒に1台のPCを生産している。
・必要部品は世界規模で一括発注するため、 安価で提供できる。
など、 女子高生にもわかりやすく説明していただきました。

その、 たくさんの話の中から。。。
PCに貼られている「MADE IN TOKYO」のラベルについて。 なぜ、 工場が東京にあるのか?数年前までは、 人件費をはじめとする製造コストの低減のため海外の工場で製造されたPCを日本に空輸していたそうですが、
遠距離輸送に伴う振動・衝撃・温湿度変化・結露などが初期トラブルの要因となっていて、それらを解消するため、 また、 国内唯一の工場として、 北海道から沖縄までさまざまな地域に輸送するのに適した東京での製造を決めたそうです。

次は、 なかなか見学できない工場内部を見せていただきました。
工場内は音がうるさく声が届きにくいので、 説明用のヘッドセットを装着します。

PCは静電気が大敵です。 静電気の対策は欠かせません。
スタッフの方は静電気対策済みの靴やジャケットを身につけているそうですが、 見学と言うことで、 そのままの格好で入らせていただきました。

工場内は撮影禁止なので、 残念ながら写真はありません。

なので、 生徒の感想からいくつか。
・初めてノートPCを作っているところを見た。 組み立てが自動ではなくほぼ手作業だったことに驚き。
・中身の違うPCを次々と組み立てていて、 バーコードで部品から届け先まで管理していてすごいと思った。
・重さに耐えられるかどうか漬け物石で試験していておもしろい。
・車で1000km走った状態を10分で試験できるブルちゃん(振動試験機の愛称)は偉い。
・工場は意外とコンパクトだった。
最近のPCは部品を揃えてくれば、 特殊な工具などなくても組み立てられてしまいます。
性能によって様々ですが、 組み立て時間は最短のもので1分程度!!、 その後の動作試験や検査のほうが時間がかかるそうです。

組立を見たあとは、 会議室に戻ってきて、 解体の体験です。
マザーボード、 CPU、 メモリ、 HDD、 DVDなど、 各部品の説明の後、 実際に解体にとりかかります。
初めての経験という生徒が多く、 興味津々。

蓋を開け、
中をじっとのぞき込み、
みんなで部品を取り外します
   

いくつかねじを外すだけで、 部品が簡単に取り外せてしまうということに驚いていた生徒もいました。

大まかな部品を外して、 解体したものを全部元に戻して終了。。。
のはずだったのですが、 DVDドライブや電源までも解体をはじめてしまう生徒の姿が。

指導してくださったスタッフの方も、
「去年に引き続き今年もですね。。。」という苦笑い。

その後、 組み立てなおして(元の状態に戻ったかどうかはわかりませんが)、 解散となりました。

一家に1台以上のパソコンという時代に突入し、 家庭に浸透するようになりましたが、
そのような機器が作られる行程や実際の中身を見ることは少ないと思います。
よく「パソコンが使える」という言い方をしますが、「なんとなくできる」で留まらず、
「仕組みを理解して使いこなす」というところまで興味が引き出せたなら今回の見学会は成功かなと思います。

この見学も今年で3回目となりますが、
お忙しい中、 このようなプログラムを引き受けていただいた日本HP関係者の方々、
この場を借りて再度御礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました。