2012/11/6 火曜日

①4年生・早稲田大学連携授業(先進理工学部物理学科)、読書週間

カテゴリー: お知らせ,授業・学習・進学,早稲田大学 — 漆 @ 18:09:57

朝、玄関で「読書週間で~す!」と本の貸し出しキャンペーン中の生徒達。(四角いものは傘振り場)

読書の秋。図書室に立ち寄ってみてください。「この本で私の人生が決まった」という人がいます。運命の出会いがあるかもしれませんよ。

4年生でも早稲田大学連携授業を行いました。先進理工学部からは喜古正士先生にお越しいただきました。質問が多く、授業からの帰りが一番遅くなっていらっしゃいまいした。

控え室でも、私に「物理は哲学なんです。それを数学という方法で表現したものなんですよ」と熱く語ってくださいました。本当に物理を愛しているんですね。

私も高校時代にこれを聞いていたら100点満点で15点なんて人生のテスト最低記録を更新しなくてすんだかも・・・。

(間違いなく文系なのに、間違って理系クラスに入ってしまった私。15点を見た瞬間「よし!四捨五入で2だ。1じゃなくてよかった~」とホッとしたのでした。10段階ですが・・・。)

担当の塩崎・佐藤からの報告です。

机と椅子を他の教室から運び込まなくてはならないくらい人気の講座でした。
静かに聞き入る生徒たちに、先生が「1スライド1つでもメモを取る癖をつけよう」とおっしゃると、皆ポイントを考えながら書き始めました。

授業はいきなり宇宙の話となったのではなく、中学理科の復習から始まりました。
「自然科学に大切なのはスケール(大きさ)感覚」とおっしゃり、今までに習った生物学は人間を含む大きさで、化学はそれより小さいものを扱う所に位置し、地球科学は人間より大きく、天文学はさらに大きい所に位置するのだと、図に示してくださいました。物理学はその中に示されず、自然科学(哲学)の数学的方法だということでした。

   そして、それぞれの分野から人間は恩恵を受けているのだと、エネルギーを例に説明してくださいました。
生徒が今まで学習してきた理科と人間との関わりについて再認識したところで、ガリレオやニュートンの発見を例に挙げ、物理学者の姿勢について教えてくださいました。

1.簡単に解けそうな問題を設定する
2.上手な仮定をたくさん置く
3.数式でいろいろな問題を、解いてみよう

理論が壊れるまでチェックできる!!

つまり、人文科学と違って最初から答えられそうなことだけについて考えているからちょっとずるい、でもそこには抜群のセンスが必要だ、ここで自分も悩む毎日だ、ということでした。
物理学者の姿勢はジョークにもなっていると、この本も紹介してくださいました。
ローレンス・M・クラウス『物理学者はマルがお好き 牛を球とみなして始める、物理学的発想法』早川書房

そして、「宇宙物理は物理の全部入り」ということで、授業テーマの宇宙につながっていきました。
喜古先生は宇宙の話だけではなく、高校生に向けてのアドバイスもお話の中にいくつか含めてくださいました。

 例えばノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎の「試験が終わった日が一番勉強に向いている」という言葉を紹介し、試験のための勉強以外も大切だ、ということです。

また、「わかりやすくすぐに役立つことはすぐに忘れられる。悩み、試行錯誤しながら探究心を持ち続けてほしい」というメッセージを、皆真剣な表情で受け止めていました。

授業の後は先生を囲んで質問コーナーとなりました。

生徒「宇宙の端は今わかっているのですか」
先生「わかっていません。わかる範囲に絞って考えるのが物理です」

生徒「物理はどうやったら好きになりますか」
先生「物理から取り除くことのできない数学が鍵です」

生徒「物理か生物、どちらかを選択しなくてはならないのですが、どうしたらいいですか」
先生「自分で悩まなくてはならない。結局将来悩むことになります」

■生徒の感想より
・牛をマルに例える話が面白かったです!
「物理は難しくてとっつきにくい」というイメージがあって、私はあまり好きではないんですが、今日の話は本当に興味深く聞かせていただきました。
・物理が楽しいって思えたし、もっと物理をやりたいと思った。
すごくわくわくしました。