①5年生・早稲田大学連携授業(先進理工学部 情報生命工学科)
今年も早稲田大学連携授業を実施していただきました。お若い女性の先生ということもあり、生徒たちは大学での学問を身近に感じたようです。
担当の濱谷からの報告です。
「見える光 見えない光」先進理工学部 電気・情報生命工学科 久保葉子先生
5年生の理系の生徒30名がこちらの授業を希望し、模擬講義を受けました。
内容は、動物の種類によって、なぜ見える色の種類が違うのかという話から始まりました。
鳥類はヒトよりも鮮やかな世界を見ているそうです。
生徒たちの感想をみると、その事実にとても驚いたようです。次に、ものが見える仕組みについて学習しました。
ヒトの網膜の構造や光を感じるためのGタンパク質の存在についてです。
このGタンパク質の研究に対し、1994年にノーベル医学生理学賞、2012年の今年、ノーベル化学賞が与えられました。
とても、価値のある研究であることが分かります。
また、Gタンパク質は、光を感じるためだけではなく、味を感じるためにも必要なたんぱく質です。
そして、次に体内時計の話へと移りました。
脳のどこで光を感じ、朝、目が覚めて、夜になると眠くなるのか、また、どうして体温が明け方に低く、夕方に高くなるのか。
この約24時間周期で変動するリズムのことを概日リズムというそうです。
光によって体のリズムがつくられていることに生徒たちも関心を持ったようです。最後に、現在行っている最新の研究について話して下さいました。
地磁気を感じて行動している動物が次々に報告されているそうです。ウミガメ、サケ、モグラは以前から知られていましたが、ヒヨコ、ウシガエル、オタマジャクシも同様であることが新たに分かってきたそうです。
そこで、どのような仕組みで地磁気を感じているのかを調べることが現在のホットな研究だそうです。
生徒たちは、これから、どの学科を受験するか選んでいきます。
電気・情報系の学科で生体の仕組みを研究するということが、とても新鮮に感じられた様子でした 。
進路選択をするうえで、大変参考になったことだと思います。