ハングリーになれと言われても
理事長の机の上に「ハングリーになれ!」と表紙に書いてある雑誌が。これが特集のテーマのようです。
と、言われても、自分からなるのは難しいのよね~と私、独り言。
しかし、もし、親が意識的にこの環境を提供できたらきっと子どもの将来のための財産になるのではとも思います。
その一例として昨日のベルベッツの話を。
日本の音楽文化を世界に発信したいというビジョンから始まったこのプロジェクトは、オーディションから始まりました。
条件は2つ。「音大卒」と「身長180センチ以上」
そして、合格した彼らに待っていたのは、ひたすらレッスンと筋トレに明け暮れる合宿所のような生活。
いつになったら、お客様の前で歌えるのかと長~い日々あとで、いよいよ初ライブ!
その観客はたった一人。
(なんと、路上!そして、その一人はビルの管理をしている人だったので、すぐに追い払われたそうです)
彼らのプロデユーサーは、長年、著名な音楽家や歌手を育ててきた方です。その方がおっしゃるには、歌手の将来を長い目で見たとき、大切なのは、基礎を固めておくことと、「すぐにはうまくいかないという経験をすること」なのだそうです。
周りがお膳立てをしてすぐに大きな舞台を用意したりすると、苦労も達成感も知らず、いい気になって感謝の気持ちが生まれず、はじめはよくてもすぐに飽きられてしまうのだそうです。その後、困難にあったときそれを乗り切る強さも生まれません。
ハングリーな時期を経験することが大切なのです。
今はメディアや大きな会場で歌うようになった彼らですが、小さな会場で歌っていたころは、重い機材を運び、セッティングから後片付けまですべて自分たちでやっていました。
お客さんや関係者に対しても常にホスピタリティーと礼儀正しさがあり、音大出身というより、体育会系?という感じでした。
実力もさることながら、この謙虚さ、周りへの感謝、お世話になった人への報告を忘れない態度、その人間性が多くの人のサポートを呼び、運を呼び、メジャーデビューが叶ったのです。
紹介した人が次に紹介し、出た番組で次が決まり・・・とわらしべ長者のように幸運が連鎖していっていました。
(というわけで、私が応援したくなるのも、イケメンだからではありませんよ)
ハングリーな環境をなるべく提供する。それがお子さんの未来へのプレゼントになるのでしょう。