2008/8/25 月曜日

理科特別講座 砕氷艦「しらせ」艦長のお話し

カテゴリー: 授業・学習・進学 — 漆 @ 15:38:30

金曜から夏期講習の第三期も始まり、クラブ、文化祭準備と活気のある校内です。

一学期の話題の続きで、今日は理科特別講座のご紹介です。以下、理科主任の石井からのご報告です。

「南極調査の協力を通じて」

先日、海上自衛隊 砕氷艦「しらせ」艦長の品川隆氏より、南極の氷を品川女子学院の理科科に寄贈いただきました。品川氏は、本校在学生の保護者でもあります。

南極は、オゾンホールの発見などにも代表されるように、環境に関する観測なども行われているところです。南極に実際に行った方の話を聞いてみたいと思っている生徒が多くいるにちがいないということで、品川氏に特別授業の話を依頼いたしましたところ、快く引き受けていただき、開催の運びになりました。

特別授業は1学期の期末試験の最終日の放課後に行われました。かわいい南極の生物たち、雄大な南極の自然などの写真を見せていただき、また、砕氷船は92度まで傾いても転覆しないなど、興味あるエピソードもまじえながら、とてもわかりやすく説明いただきました。

 pict0157.jpg圧巻だったのは、南極の昭和基地で観測されたオーロラをDVDの映像でした。映像でこれだけの迫力であれば、実際はどれだけすごいのかが想像もできないものでした。私を含めて、将来自分の目でオーロラを見たいと決意した参加者は多かったと思います。

特別授業を受けた生徒が、将来、オーロラを見る機会があるとしたら、きっと、今日の特別授業を思い出してくれるのではないかと思いました。

特別授業の最後に、寄贈いただいた南極の氷を紙コップに入れて参加者全員に配りました。コップに水を入れると、プチプチという音を出して氷が融けていきます。この氷は、約1~2万年前に南極に降った雪が押し固められて氷になったもので、そのときに閉じ込められた空気が、氷が融けるにしたがってプチプチという音を出して飛び出してくるからです。

pict0173.jpg

約1~2万年前の空気の音を全員で聞きながら、この授業は終了となりました。とても楽しい授業だったと思います。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、砕氷艦「しらせ」はこの夏で引退を予定おります。品川氏には、最後の艦長として、大変忙しい時期に、わざわざ、本校の生徒のために貴重な時間をとっていただけたことをこの場をお借りし、お礼を申し上げます。

私も南極の氷のはじける音に耳を澄ませ、数万年の時の流れを感じているうちに、ゆったりと心が広がっていくような気がしました。