一年生の宿泊行事④
写真はロボットの見学です。ホンダのアシモ誕生までの秘話を伺いました。
入社直後の若い技術者が「アトムを作れ」と命を受け開発を開始、大プロジェクトに発展したそうです。物作りにかける情熱の伝わるお話に、生徒は1時間近く、熱心に耳を傾けていました。
これがきっかけで将来のエンジニアが育つかも。
ところで、アシモって何でアシモか知ってますか?「アドバンスド ステップ イン イノベイティブ モビリティー」の頭文字、というのは後づけだそうで、 実は、足で歩くロボットを開発しようというところから、「足モビリティー」だったそうなんです。これ、語りたくなりますよね。
翌日は、レース場を見学。レーシングマシンと一般車両の走りや仕様を比較し、エネルギー効率やこれからの進化を考えました。特にエコ・燃費という言葉には世相を反映し、生徒も敏感に反応していました。
レース場(オーバルになっている方)をバスで走ってバンク(傾き)を体験、理科(物理)の体験にもなりました。
私も何度かここにレースを見に来ていますが、オーバルの方に入ったのは初めて。外に出てみると本当に道が傾いていて、生徒と一緒に大喜び!記念撮影もしました。
ここで優勝した女性ドライバーもいるそうで、これがきっかけで将来ポールポジションを獲得する子が出たりして。
こちらは、車やバイクのものづくりの違いを比較することから「気づき」「発見」をする探求プログラムです。
新旧のエコカーを比較したり、レーサーレプリカとアメリカンのバイクを比較したりして、その違いと違いをもたらしている理由をプレゼンします。
「環境と安全への配慮が違いをもたらしている」など、まさに正解!の見事な発表もありました。
私の子供の頃は、「女の子はメカに弱い」という既成概念がありましたが、目を輝かせて体験している生徒の様子を見ていると、そういう思い込みの垣根がどんどん取り払われて、これからは、様々な分野に女性が進出していく時代なんだなぁと改めて感じました。
このシリーズはこれで最終回です。
初日伝えた「私からの一つのお願い」は、「人の話を聞く。そのためには口を閉じて相手の顔を見る」だったのですが、一年生のこの時期としては、聞く態度ができているなぁいう印象を持ちました。聞くことは人と何かをするときのコミュニケーションの土台です。これからの6年間が楽しみです。
以下、余談です。
私、学生の頃から、日赤の救助員、水連の指導員、スキー、英会話と教員として必要になりそうななことにはなんでもトライしてきましたが、実は、バイクの免許も持ってるんです。
若い頃、人から「バイクくらい乗れないといろいろな生徒の気持ちが分からない」と言われ、真に受けて、「高いところと速いものが大の苦手」なのに必死でとりました。しかし、その後の女子校勤めでは一度も話題にさえなることなく、免許証は身分証明証と化しました。今回初めて、これとこれの違いはね、とアドバイスができ、学んだことが日の目を見ました。