生物実験特別講座「ニワトリ胚観察」
今日は空気がひんやりしてきれいな秋晴れです。
生物の特別講座の様子を理科の石渡から報告します。
11/12(土) 首都大学東京の福田公子先生をお招きし、実験講座を開催していただきました。
福田先生にはここ数年お越しいただき、恒例となりつつある講座です。
この講座は実験と講義の2本で構成されていて、前半の実験は「ニワトリ胚の観察」、後半の講義は福田先生の研究内容を含めた「勉強と研究の違い」についてです。ニワトリ胚とはヒトでいう胎児にあたるものです。
受精後2日半経過した卵をあけ、中から胚を取りだし、顕微鏡で観察します。
胚をつぶさないように、手首のスナップをきかせながらカラを割るのですが、これがなかなか難しいのです。
中には卵を砕き、卵黄まみれになっている人も。なんとか全員カラを割り、胚を取り出し、顕微鏡で観察すると、歓声があがります。
動いている心臓や流れている赤血球を観察し、生命の誕生をしっかりと実感することができます。観察しながら部分の名称を調べていくのですが、ここに出てくる単語はすべて教科書で学習した内容です。脳、眼胞、脊索、体節。
普段の授業で学習した内容を体感することにより、一層理解を深めることができました。講義では「勉強と研究の違い」というテーマで、福田先生の研究のお話をしていただきました。
答えがわからない疑問に対し「研究」によって解明されたことが、教科書などに載って学生の「勉強」へとつながる。
研究するというのは疑問を持ち、それを知識だけでなく様々なスキルを用いて解明していくこと。
大学に入る、社会に出るというのはそのスキルを要求されます。具体的にどのようなスキルが必要なのか、それを今から養うにはどのようにしたらよいのかなど、理系を選択した5年生、文理選択を目前に控えた4年生に、良い指針となったのではないでしょうか。