2008/1/7 月曜日

教科イチオシ見学会③国立国語研究所

カテゴリー: 28プロジェクト:社会 — 漆 @ 12:16:58

590.jpg国語科の3か所目です。引率の春日からの報告です。


国立国語研究所には、4年生9人、5年生2人の計11人でうかがいました。
はじめに、国立国語研究所が現在力を入れている外来語についてと、日本語コーパスについての講義をしていただき、そのあとコーパスの作成作業をしている研究室や、図書館に案内していただきました。

外来語については、外来語には旧来の日本語では伝えきれないニュアンスを
伝えられるというメリットがあること、しかし、調査により外来語に対する意識や定着度が世代によって大きく違うことがわかったこと、その結果、官公庁や省庁に外来語の代替案を提案し、なるべく外来語の使用を避けるように提言して受け入れられたことなどをうかがい、国立国語研究所の役割や社会における言語の役割を教えていただきました。

日本語コーパス(日本語のデータベース)については、具体的な言葉を検索し、「光景」と「風景」のような類似の言葉が、実は使い分けがしっかりされていることをデータ上で見せていただいたりしました。

2001~2005年に日本で出版されたもののうち、31万7113冊、文字数推定485億字からデータ化していくという壮大な作業の一端を見せていただき、生徒の興味の幅もかなり広がったようで、質問が相次ぎ、その質問も
コーパス作成上の大切な問題をしっかりと把握した質問になっており、研究所の先生にお褒めの言葉をいただきました。

そのほかには、研究員の先生に、ご自分の進路選択についてお話いただいたりもしました。

データ化作業をする大学生のアルバイトを募集しているようで、
中には大学生になったら必ずこのアルバイトをする!!と意気込む生徒もおり、今後の進路を考える際の可能性が広がる充実した見学会でした。