大学出張授業(日本大学)
大学教授出張授業のシリーズです。
担当の飯塚から報告です。
「私たちの暮らしを支える森林エネルギー」
講師 吉岡拓如(日本大学 生物資源科学部)日本の森林の面積は、25万平方キロメートルあります。(天然林 1500万ha、人工林 1000万ha)
日本の年間消費木材は7000万立法メートルです。自給率26パーセントで、海外からの輸入に頼っています。
森林の成長量は年間1億立方メートルです。つまり、自給しようと思えば、100パーセントの自給率になるはずです。しかし、現実は違います。
そこで、今後の課題は、「自国の中でコストを考え、効率よく自給する方法を考えること」です。
この答えの一つは、バイオマスリファイナリー(再生可能資源であるバイオマスを原料にバイオ燃料や樹脂などを製造するプラントや技術)です。具体的には、バイオ燃料です。エタノールは、ガソリンの値段より半分とコストがかかりません。
スウェーデンやフィンランドでは、バイオマスエネルギー発電を行い、約20パーセントの発電量をまかなっています。先生の研究の結果、木材から生まれるエネルギーは、そのエネルギーを生むために必要な運送などのエネルギーを合計しても、5倍以上のものを生むことがわかりました。
環境問題や震災後の電力について考えてか、バイオマスエネルギー発電に、たいへん興味深く思って、生徒たちは、熱心に受講していました。