2011/3/11 金曜日

特別講座 ~早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構(ASMeW)~

カテゴリー: 授業・学習・進学,早稲田大学 — 漆 @ 14:07:48

今日は学年末テストの答案返却日でした。今年度もいよいよ終わりが近づいています。

早稲田大学との連携の一環で大学内で行なった特別講座のご報告です。

引率の石渡より。

雪が降る寒い土曜日の放課後、早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構(ASMeW)の石井義孝先生のご協力の下、ASMeW施設内で1年生を対象に理科の特別講座を開講しました。昨年に引き続き、「食品の成分分析実験」「施設見学」の二本立てです。

食品には様々な成分が含まれていて、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)という手法を用いることによってその成分を検出することができる。そのHPLCの原理、検出・決定方法など、本来は大学に進んでから学ぶ内容を、中学生でもわかりやすいよう、丁寧にかみ砕いて説明していただきました。
食品には様々な成分が含まれていて、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)という手法を用いることによってその成分を検出することができる。そのHPLCの原理、検出・決定方法など、本来は大学に進んでから学ぶ内容を、中学生でもわかりやすいよう、丁寧にかみ砕いて説明していただきました。
生徒達はグループごとに事前に「甘くて酸っぱい食品」パイナップル、梅干し、みかん、グレープフルーツを用意し、調理実習のように身近なところから入ったので、高度な理科実験も取っつきやすかったようです。分析にかけるための準備として、先生や助手の方々は生徒が求めたものを用意する、生徒達が手法を自分自身で考えるという、学校の実験とは異なる方式に最初は戸惑っていましたが、慣れていくにしたがって、中学では使わないような器具を用いて能動的に作業を行えるようになっていきました。さらに、これまた大学に入ってから学ぶような結果の解析方法を用い、最終的な成分の濃度を決定し発表する生徒を頼もしく感じました。
実験の合間には、施設内の見学をさせていただきました。元は早稲田実業高校の体育館だったという建物の中には、有害物質を扱うため、部屋に入るまでに別の部屋を経由しなければいけない研究室など様々な研究室がありましたが、「クリーンルーム」という部屋に生徒達は興味を引かれたようです。
ナノレベルの実験を行うために、邪魔となる空気中の汚れを除去した部屋。そこに入るためには、全身白衣に着替え、帽子をかぶり、マスクをし、エアーシャワーを浴びるなど、最新の注意が払われていました。「東京で一番きれいな部屋」に入った生徒達は興奮気味でした。

中学生1年生には少し難しい内容で心配していたのですが、生徒達にとって初めてづくしの良い経験ができたようです。成分分析の結果をふまえ、さらなる「なぜ」の疑問の声も聞こえてきています。手を高く伸ばすからこそ成長があるのだと実感させられました。このように、周りが心配する高いハードルを一歩一歩乗り越えていってくれるよう期待します。
(理科 石渡)

« 前ページへ