好きなことを大切に
昨日はノーベル物理学賞を日本人が受賞したニュースでもちきりでした。カリフォルニア大学の中村教授が、
「自分は小さい頃から科学が好きで勉強した。若い人は好きなことを大事にして勉強してほしい」
「今、日本人留学生が減っている。企業もグローバル化に遅れているのでこれは何とかしなくてはいけない問題だ」
という趣旨のことを語っていらしたのが印象に残りました。
さて、今日は19:2以降、皆既月食です。理科科からはプリントが配られ、天文同好会は屋上に望遠鏡を出して観察をするそうです。
以前、テレビ番組でJAXAの職員に武蔵高校の太陽観測部の出身者が多いという話をやっていて、中高時代の教育環境の大切さを感じました。
今日の観察が誰かの未来につながるかも。
好きなことと言えば、先日、卒業生がこんな話をしていました。
「ずっと成績はふるわなかったけれど、本が大好きだった。お母さんも本が好きでよく話をした。本の好きな先生にあなたはここが向いているんじゃない?と言われ、小論文の練習をせず小論文のある大学を受けたが、本を読んで考えることが好きだったので合格できた」
彼女は今、慶応の文学部に通っていますが、文学が大好きなので、毎日が楽しくて仕方ないそうです。
本は居ながらにして好きなことに出会うきっかけを作ってくれることがあります。
そんな出会いの場として、図書室では、作家の柚木麻子さんをお招きして、特別講座を開催します。
柚木麻子さんは、2014 年に『ランチのアッコちゃん』が本屋大賞にノミネートされ、『伊藤くんAtoE』『本屋さんのダイアナ』では直木三十五賞候補となった方です。他にも『あまからカルテット』、『王妃の帰還』など女性が主人公の作品を多く書かれています。
中高時代に一つでも好きなことに出会ってほしくて、私たちは様々な特別講座を開講しています。先週は東芝から30人近い社員の方が掃除機の分解講座に来てくださいました。明日はグーグルの特別講座があります。
そんな中からほんのすこしでも興味があるものに顔を出してくれたらと思います。体験してみて、つまらない、向いていないなと気づくことも自分を知る上で大きな収穫になりますから。