⑩教科イチ押し見学会(そなエリア)
土曜は卒業生が沢山遊びに来ます。話を聞いていると、大学に行っても、学祭のまとめ役などで活躍している子が多いようです。薬学部1年生で学校から賞をもらいましたと報告しにきてくれた子もいました。
卒業生のお母様方もいらしていましたが、こんな話が。
「先生、うちの子やっぱり品女です。1年生から生意気に学祭の担当をしたりしてるんですよ」
「誰かやってくれる人?といわれて場がシーンとする雰囲気に耐えられないようで、つい、手を挙げてしまうんですよね。ダチョウ倶楽部みたい」
在校生のお母様はこんなことを。
「他の学校の文化祭で、ここはもっとこうした方がいいとか、あの上から目線はどこからくるんでしょう?」
「うちの子、小学校のときはおとなしかったんですが、品女で対応力がついてきて、きっとどこの大学へ行ってもその後、社会では何があっても生きていけると思います」
う~む、タフで上から目線の竜ちゃんを育てているということ?気をつけなければ。(この流れはどこからきているんでしょう?とも聞かれましたが、私ではありません。90代の卒業生も同じなんですから)
教科イチ押しの続きです。引率の重田からの報告です。
集合時間より10分早くほぼ全員が集合。
さすが防災館を希望したメンバーだけあります。「備え」に対する意識が高くて感心しました。◇東京直下型地震を擬似体験◇
最初のプログラムは、東京直下型地震の擬似体験コースです。10階から降下中のエレベーターの中で被災するという何ともスリリングな設定でした。突然灯りが消え、振動を感じると、頭でシミュレーションと理解していてもあちこちから悲鳴が上がっていました。
エレベーターを降りた所は、暗い通路。実際には、電気がストップして真っ暗になる場合が多いのだそうですが、体験コースでは薄明かりが灯っていました。しかし、本当の暗闇を知るために、時々完全に灯りが消える設定になっていて、見えない状況に陥った時の恐怖をリアルに体験することができました。◇被災後の街並み◇
エレベーターのあったビルからの脱出に成功すると、被災直後の街にでます。壊れた街並みのジオラマに囲まれた薄暗い空間にいると、何とも不安な気持ちになりました。
防災クイズに答えながら学ぶ形式になっていて、生徒達は次々に正解して進んでいました。東日本大震災を経験した私達には、モニターから流れる緊急地震速報の音も生々しく聞こえて、もし首都圏直下型なら・・・という設定が、リアルに身に迫ってきました。
◇避難所エリア◇
地図を確認して街並みを抜けると避難所エリアに到着します。身近なものを利用する知恵が紹介されていて、植木鉢やゴミ袋等の意外な利用例が展示されていました。阪神大震災で有名になったラップの活用法など、経験から生まれてきた知恵の数々に改めて驚かされました。生徒達も災害発生から72時間を生き抜くことの重要性を再認識した様子でした。
◇東京マグニチュード8.0◇
最後のプログラムは、マグニチュードというアニメの上映でした。幼い姉弟が出かけた先で被災し、周囲の人々に助けられ、協力しあって何とか自宅に戻るというお話でした。困難に立ち向かう子ども達の成長も盛り込まれていて、皆思わず引き込まれて鑑賞していました。
実際に地震が起こった時には、この東京臨海広域防災公園が対策本部になるとのことで、
オペレーションセンターも拝見させていただきました。通信機器だけでなく、災害時に使う職務別に色分けされたベストなども用意されていました。平常時の備えが、災害時に大きく影響することは自明です。命を守る為に大いに役立つ意義のある体験ができた一日だったと思います。