2013/1/11 金曜日

②教科イチ押し見学会(昭和電工川崎事業所)

カテゴリー: 28プロジェクト:社会,その他,行事 — 漆 @ 17:41:12

今日も朝は冷え込んでいましたが、太陽のおかげでだんだん温んできました。日差しのありがたさを感じます。

午前中は入試説明会がありました。18日金曜10時半からは「20代担任による学校説明会」を行います。通常の説明会は、校長、教頭、広報部長で行いますが、このチャンスに実際にクラスを受け持つ教員から日々の授業、教科、行事、クラス運営の具体的な様子を聞いていただければと思います。

昨日は、いつも生徒がお世話になっているご近所の製薬会社さんでお話をさせていただきました。前日の早稲田大学院もそうでしたが、皆さんとても熱心に聞いてくださって、ご質問を伺ってこちらの方が勉強になりました。講演も授業も有意義なものになるかどうかは話し手と聞き手の共同作業によるなのだなと改めて実感しました。

毎年、生徒達が科学・薬学セミナーでお世話になっています。「いつも研究所室まで入らせていただいていますが、大丈夫なんでしょうか?」と伺ったら、「高校生だから大丈夫でしょう。同業他社だったら絶対入れません」とのこと。生徒たち、ラッキーですね。

生徒に伝えるために、「プロジェクトマネージャーに必要なことを一つあげると何ですか?」と伺ったら、「人の話を聴くこと」と口をそろえておっしゃっていました。

また、一緒に仕事をする上で困る人は?と伺うと、「専門分野が優秀でも、自分が正しいと思って人の意見に耳を傾けない人」「フィードバックを受け入れられない人」とのこと。なるほど、先ほどと逆で「人の話を聴けない人」ということですね。

文系に進んでも理系に進んでも、コミュニケーション力は仕事をして行く上で必須の能力ということなのでしょう。そして、グローバル企業ではやはり英語は必要。今は英語のできる人を採用するようにしているそうですが、入社してから身につけた方々は、ラジオの講座を聞き続けたり、仕事の後、毎日会話学校に通ったりしたそうです。

最後に、「卒業生が就職試験に来たらどうかよろしく」とお願いしておきました(^^;)

さて、その理系で、イチオシのつづきです。理科の直井からの報告です。

川崎駅からバスで20分の昭和電工川崎事業所で、使用済みプラスチックリサイクル工場を中学1・2年生19人と見学してきました。
  まずはリサイクルの詳しい説明をうかがい、そのあとガス化炉の見学をさせていただきました。 
使用済みプラスチックは破砕されたあと成形され「かりんとう」のような形になります。
この「かりんとう」のようなものを低温ガス化炉→高温ガス化炉でガスにします。
最終的に水素と二酸化炭素の合成ガスとなったもののうち、水素を空気中の窒素と反応させてアンモニアにしていきます。
アンモニアは、アクリル繊維原料・ナイロン繊維原料・窒素系肥料などに利用されます。
また、二酸化炭素はドライアイスや液化炭酸ガスとして再利用されます。
家庭や企業ででたプラスチックは、一度利用されると利用価値の無いものとして埋め立てや焼却する方法で処分され、焼却すると有害物質であるダイオキシンが発生し、各地で問題となってきました。

使用済みプラスチックを再利用できるということは、これからの環境問題や資源問題、ゴミ問題から考えても素晴らしいことですが、使用されたプラスチック類を再生利用するのではなく、まったく別の物として再度製品化するということは、さらに画期的だと感じました。

わたしたちは、まず分別することが何よりも大切だというお話もありました。
自分でできることから、環境問題を考えるとてもよい機会となりました。