社会科特別講座「新聞で読み解く国際社会」
先日行われた社会科特別講座「新聞で読み解く国際社会」のご紹介をします。毎日新聞のウエブでも取り上げられました。
この講座の影響で、マスコミ志望になって進学先を決めた卒業生もいます。
「女性の記者さんの話を伺って、かっこいい!と感じたことがきっかけだった」と言っていました。
在学中に将来の夢につながる沢山の体験を用意してあげたいです。
担当の窪田からの報告です。
特別講座 「新聞で読み解く国際社会」
毎日新聞の外信部記者長野宏美様による特別講座が実施されました。
3~5年生17名が参加しました。
長野様は、水戸支局から本社社会部を経て、現在外信部に所属していらっしゃるそうです。まず、新聞記者になってから外信部に所属するまでの経験を話して下さいました。 水戸支局時代は甲子園の取材や選挙の取材などをされたそうです。
社会部の時代は、主に裁判員裁判の取材に取り組み、東日本大震災の際は現地まで赴いて取材したということです。
裁判の取材を通して、死刑制度についても興味を持ち、他国の制度や実態を調べているうちに、海外の事情を知りたいと考えて外信部を希望し、配属されたそうです。
新聞記事には「発表」と「独自取材」の記事があります。
「発表」にも、その裏に隠された情報があることが多いので、それを判断するためにも現場を知ることが大切であり、普段は地道に取材をするそうです。新聞の読み方について…
新聞は、朝刊1紙で新書2冊分の情報があるので、すべてを読む必要はありません。
見出しを読み、出来事を知ったうえで、関心のある記事を選んで読むことです。関連記事を継続して読むことで、1回ではわからなかったこともわかってくるので、同じ記事を追い続けることが大切だということです。
ここで、当日の朝刊の国際面の記事を読み、興味を持った記事を選んでその理由を順番に発表しました。
最も多かったのが、「中国人 訪日観光客激減」という記事で、昨今の問題を気にかけている生徒が多いと実感しました。
「ドイツの武器輸出が急増」という記事を選んだ生徒は「武器輸出がアラブの春などの民主化弾圧に関係していることに関心を持ちました」と発言し、「これからも武器輸出の記事に関心を持って読んで下さい」と助言されていました。
新聞の紙面の中でも、特に国際面を読むと、他国はどう見ているのか、現地や第三国の見方・視点を持つことができます。
常に多方面の見方でものをとらえるよう心がけてください、と言われていました。最後に、学生時代にやっておくといいこととして紹介されたことは、「新聞を読むことで、知識と多角的な物の見方を身につける」「読書」「英語(これは大事!)」「好きなことをとことん追求する」ということでした。 最後の、「好きなことを…」については、一つのことを成し遂げ、その分野での専門性が役立つことと、努力して何か(勉強の他に極めるもの)に打ち込むことは仕事をするにあたって大変役立つと話して下さいました。
参加した生徒の感想には、
■新聞を深く読むことを知ってためになった
■自分で新聞記事を選んだ理由を発表できたことがとてもよかった
■これから新聞を継続して読もうと思います
などがありました。全体を通して、これから先につながるような講座の内容で、とても意義深いものとなりました。
お忙しい中お越しくださった毎日新聞の長野様、どうもありがとうございました。
*WEBマガジン・「大人のお金の教養」で金融経済教育についての対談をしています。
*本校が取材をうけたNHK「50ボイス」の 放映日時は 今週の18日木曜日です。